公務員の保険見直しのポイントは?掛け金の払い過ぎをなくすための9つのポイント

公務員はどんな保険に入るべきか。あるいは解約するべきか。保険は何かと複雑でわかりにくいので、この記事ではあえて簡単に結論から書きます。保険の見直しを検討している公務員の方に、参考にしていただけたらと思います。

その保険は必要?種類別のカンタンな結論

保険の相談をする男女

「最良の保険プランには個人差がある」というのは当然です。その前提の上であえて単純化して、公務員の保険見直しのポイントをまとめました。あくまで1つの参考として読んでいただければと思います。

自動車保険…入るべき

車を運転している公務員の方は、大部分がすでに自動車保険には入っているでしょう。強制保険(自賠責保険)はもちろん、任意保険も入っているかと思います。

病気に関しては、ある日突然悪くなるということはありません。少なくとも、秒単位で突然症状が出ることはありません。しかし、交通事故は別です。交通事故はある日突然、秒単位で起こるものです。自動車保険にまだ入っていない公務員の方には、早めに加入することをおすすめします。

火災保険…入るべき

火災保険もすでに入っている人が大部分だと思います。火災保険は台風被害も補償できるので、台風が多い地域の公務員の人にもオススメします。

火事の被害については、自宅がどれだけ燃えやすいか、という点も関係します。木造の和風建築だと特に燃えやすいので、火災保険は充実させておいた方がいいでしょう。

地震保険…入るべき

これは東日本大震災や熊本地震で多くの人があらためて実感したかと思います。特にマイホームを建てている人は、「地震で自宅が壊れて住宅ローンだけが残る」ということにならないよう、地震保険を手厚くしておいた方がいいでしょう。

  • 東日本大震災…2011年
  • 熊本地震…2016年

両者の間隔は5年だったので、今後もこのレベルの地震が5年間隔で起きる可能性はゼロではありません。

個人賠償責任保険…余裕があれば入るべき

個人賠償保険は、あらゆるトラブルに使える保険です。具体的には下のようなケースです。

  • 飼い犬が人を噛んでケガをさせてしまった
  • パーティーで人のドレスにお酒をこぼしてしまった
  • 子どもがよその家の窓ガラスを割ってしまった
  • 自宅で水漏れが起きて、階下の部屋に雨漏りが起きてしまった

このように、他者に何らかの被害を及ぼしてしまったすべてのケースで、個人賠償保険が適用できます。「あくまで相手から弁償や損害賠償が請求されたら」という条件つきですが、請求されなければ何の問題も起きないのでかまいません。

旅行保険…クレジットカード付帯のものでいいかも

クレジットカードの中には、旅行保険に強いブランドがいくつかあります。特にゴールドカードやプラチナカードになると、旅行保険もかなり充実しています。公務員でも発行できるゴールド・プラチナカードは多くあるので、それらを使うのもいいでしょう。

クレジットカードの海外旅行保険

アメックス・ゴールドカードだと、海外旅行保険の補償内容が下のようになっています。

死亡 最高1億円
後遺障害 最高1億円
傷害治療 最高300万円
疾病治療 最高300万円
賠償責任 最高4000万円

これだけの金額が補償されますが、このために何か特別に保険料を払う必要はありません。ただゴールドカードの年会費29000円を払うだけです。また、その海外旅行の代金をアメックスで決済する必要がありますが、それ以外の条件は特にありません。出し渋りはあるかも知れませんが、それは損害保険会社でも同じです。

AMEXなどの旅行保険が手厚いカードも含めて、公務員におすすめのクレジットカードの情報を下の記事でまとめています。いいクレジットカードを探している公務員の方は、こちらも読んでいただけたらと思います。

死亡保険…60歳以下ではほぼ不要

「事故死など、不慮の死が怖いので死亡保険に入る」という人も多いでしょう。しかし、人間は60歳以下で死ぬことはめったにありません。下は厚労省の「生命表」で公表されている、男性の年齢別死亡率です。

  • 30歳時…1.2%
  • 40歳時…2.1%
  • 50歳時…4.0%
  • 60歳時…8.7%

見ての通り、50歳まではほとんどの男性が生きています。60歳になって、100人中8人~9人が死んでいるというだけです。

50歳~60歳の間に死ぬ確率は4.7%のみ

60歳時の8.7%という死亡率は「50歳までに死んだ人も含むもの」です。50歳時で4.0%の人が死んでいるので、そこから60歳までの10年間で「4.7%」の人が追加で死んだだけなのです。

上の表を「各10年ごとの死亡率」に直すと下のようになります。

  • 20歳~29歳…1.2%
  • 30歳~39歳…0.9%
  • 40歳~49歳…1.9%
  • 50歳~59歳…4.7%

これを見ても「日本人男性は60歳以下ではほとんど死なない」ということがわかるでしょう。現時点で50代の人でも、60歳までに死亡する確率はわずか4.7%なのです。

60歳なら、子どもも成人していることが多いでしょう。残される奥さん・配偶者が心配なら死亡保険も必要かもしれません。しかし、十分な貯金・預金があったり、奥さんが自立しているという場合には、特に必要ないでしょう。

がん保険…気になるなら入るべきだが、日々の健康管理の方が重要

癌が進行し、高度な治療が必要になったら高額の費用がかかります。それに対してがん保険で備えるという考えは一理あるでしょう。ただし、喫煙などのがんになる可能性が高い生活習慣を改善しないのに、高いお金を払ってガン保険に入るというのは、本末転倒です。

禁煙などによって健康を改善することは、がん保険の掛金を安くすることにもつながります。がん保険に入る場合も、健康診断の数値を改善して掛け金を下げるため、生活習慣自体の改善に、合わせて取り組んでいただくといいでしょう。

医療保険…がん保険と同じ

医療保険に入るべきかどうかについても、がん保険と同じことがいえます。「病気に備える」ことは大事ですが、並行して「健康を維持する努力自体」も大事です。

40代を過ぎても「風邪すら引かない」という人は少なくありません。そうした人たちは「普通の保険証すら使わない」のです。医療保険の見直しは「自分の健康度を上げること」とイコールと言ってもいいでしょう。

医療機関や製薬会社としては、人間が病気になってくれた方が経済的に潤います。保険会社や保険外交員も同じです。不健康な人ほど大病のリスクがあるため、保険に関心を持つからです。医療制度や医療サービスには、そのような部分もあると理解してください。

学資保険…教育方針による

学資保険が必要かどうかは、その家庭・夫婦の教育方針にもよります。

  • 子供を大学まで進学させるか、高卒・中卒で終わらせるか
  • 私立大学・私立高校などに入学させるか、させないか
  • 医大・美大・音大・芸大などの学費が高い大学に入れるか、入れないか
  • 都道府県外の大学で一人暮らしをさせるか、させないか

これらのポイントによって大きく変わります。1つの目安としては、子供を1人大学に上げるまでの教育費・養育費は平均3000万円と言われています。

保険には3種類ある(第一~第三分野)

デスクとパソコンと書類

すべての保険は、下の3通りに分かれます。

それぞれの概要を解説します。

第一分野…生命保険

「生命」に関わる保険です。第三分野の医療保険は「治療」に関わるもので、生命保険の方が内容が重いと言えます。生命保険の種類には、下のようなものがあります。

第二分野…損害保険

主に「物質」に関する保険です。特に多くの人が加入しているのは、下のようなものです。

損害保険のジャンルは、下のように分けることができます。

第三分野…医療保険

生死に直結しない「病気・怪我の治療」に関する保険です。具体的には下のような保険があります。

生保・損保どちらの会社も販売できる

医療保険は、生命保険会社でも損害保険会社でも取扱いできるというのがポイントです。ここで一度、第1~第3分野の保険会社をまとめると、下のようになります。

  • 第1(生命保険)…生命保険会社
  • 第2(損害保険)…損害保険会社
  • 第3(医療保険)…生命保険会社・損害保険会社

民間保険はこれで全てであり、提供する会社は「生命・損害」のどちらかしかない、ということです。

第1分野…生命保険の種類・一覧

キャリアウーマンのイメージ

生命保険にも多くの種類があります。生命保険会社によって種類が違いますが、特に多くの保険会社で共通する種類をまとめていきます。

死亡保険

死亡保険とは保険がかけられている人(被保険者)が亡くなったら、遺族が保険金をもらえるというものです。多くの人が「生命保険」と聞いて想像するものはこれです。

死亡保険には、下の2種類があります。

  • 終身保険…死ぬまで保障が続く
  • 定期保険…一定期間だけ保障される

それぞれのメリット・デメリットを解説します。

終身保険のメリット・デメリット

簡単に書くと下の通りです。

  • メリット…手続きが楽
  • デメリット…保険料が高くなる

「死んでも安心」というメリットについては、定期保険でも同じです。しかし、定期保険だと「期限が来たら更新」しなければいけません。その手間がないのが終身保険のメリットです。

デメリットはその分掛け金が高くなることです。一生保障している限り、どこかで必ず死ぬわけですから、保険会社としてもそれなりの掛け金を要求するわけです。

定期保険のメリット・デメリット

これは、終身保険のメリット・デメリットの逆となります。

  • メリット…掛け金が安くなる
  • デメリット…更新の手間がかかる

掛け金が安くなるのは、「期間限定の分、死ぬ確率が低い」からです。死なないということは、保険会社からしたら「お金を払わなくていい」ということです。そのため「掛け金を少しサービスします」となります。

掛け金が安くなる分、期限が来たら更新する必要があります。しかし、数年に一度の手間なので、それほどのデメリットではないでしょう。

生存保険

生存保険とは「所定の期日まで生きていたら保険金をもらえる」というものです。死亡保険とは真逆の仕組みです。

  • 死亡保険…死んだらもらえる
  • 生存保険…生きていたらもらえる

以下、メリット・デメリットを説明します。

生存保険のメリット

生存保険の利点は、長生きしてお金に困ることがないという点です。長寿は嬉しいものですが「貯蓄がなければ生活費が足りなくて逆に苦しい」と考える人もいるでしょう。

しかし、生存保険を掛けておけばこのリスクは下がります。「長生きしたらお金がもらえる」からです。寝たきりになって予想外の費用が必要になっても、負担を軽減できることは間違いありません。

生存保険のデメリット

生存保険の欠点は下の2つです。

  • 毎月保険料を支払う余裕が必要
  • 満期日の前に死んでしまったら、掛金がムダになる

前者はどの保険でも同じなので、大きなデメリットではありません。後者は自分の健康状態に、どれだけ自信があるかで決まります。健康に自信がある人なら、後者はデメリットではないでしょう。

生死混合保険

生死混合保険とは「死亡保険と生存保険を合わせたもの」です。

  • 指定期日まで生きる…保険金をもらえる
  • 指定期日の前に死亡する…保険金をもらえる

このように「どちらに転んでもお金をもらえる」のです。「理想的」と思うかも知れませんが、その分金額は半分になっています。(均等に半分とは限りませんが、イメージでいうと半分ということです)

養老保険

養老保険とは、生死混合保険の一種です。死亡保険金・生存保険金を同額にしたものが養老保険と呼ばれます。

「生死混合保険」だと、何となく名前の縁起が悪いため「養老保険」というソフトなネーミングが使われています。

子供保険(こども保険)

子供保険とは「子供の学費や怪我・病気に備える保険」です。

  • 貯蓄して将来の学費にする(学資保険と同じ)
  • 病気やケガをした時の治療費にする(傷害保険・入院保険などと同じ)

要は「学資保険と医療保険がセットになったもの」と考えていいでしょう。

子ども保険には下の2通りがあります。

それぞれの意味と内容を説明します。

貯蓄重視型とは?

これは「学資保険」の機能を重視したものです。「負傷・疾病の保障は少ないけど、その分学費を多く貯められます」というものです。お子さんが健康で、ケガなどもあまりしないだろう、という家庭ではこちらの方がメリットが大きいでしょう。

保障重視型とは?

これは「医療保険」の機能を重視しています。子どもが病弱だったり、注意力が少々散漫でケガをしやすいという時に、保障重視型を選ぶメリットがあります。入学金などの学資金の蓄積はしにくくなりますが、「いざという時に備えたい」という親御さんに向いています。

個人年金保険

個人年金保険とは「自分で入る年金」です。

  • 国民年金・厚生年金…政府から強制的に入らされる
  • 個人年金保険…自分で入る(生命保険会社の商品)

このような違いがあります。「個人年金保険」だと長いので、生命保険のサービスとして語る時は「年金保険」と呼ばれることもあります。しかし、本来「年金保険」という言葉は、国民年金・厚生年金など「国の年金」も含む点に注意してください。

個人年金保険の種類

生命保険会社が提供する個人年金保険には、主に下の4通りがあります。

それぞれの保証内容を説明します。

保証期間付終身年金とは

これは下のようなものです。

  • 保証期間は、生死に関係なく年金をもらえる
  • 保証期間が終わった後は、生きている限り年金をもらえる

「終身年金」という時点で、生きている間は必ず年金を受給できるわけです。そして、万が一早死にしてしまっても、保証期間内であれば死後でも年金をもらえる、という仕組みです。

確定年金とは

確定年金は、指定期間、生死に関わらず年金をもらえるというものです。

  • 生死は関係ない
  • 期間だけが関係ある

このように言えます。ある意味「一番わかりやすい個人年金保険」かもしれません。「2050年まで」という期間を決めたら、自分の寿命が来ようが来まいが、必ず一定金額を毎月もらえるということです。

保証期間付有期年金とは

これは「保証期間付終身年金」とよく似ています。違いは「終身ではない」という点で、保証期間が終わった後、しばらくすると年金をもらえなくなります。

  • 保証期間内…生きていても死んでいても、もらえる
  • 保証期間が過ぎた後…しばらくはもらえる(これが「有期」の意味)
  • 「有期」が過ぎた後…もらえない(生きていても)

このような内容になります。「有期」がどのくらいの期間かは、個人の契約によります。

夫婦年金とは

これは「夫婦のどちらか片方が生きていれば、ずっともらえる年金」です。両方亡くなったらもらえなくなります。特に奥さんが専業主婦で、旦那さんが「自分なくなった後の妻が心配」という時にかけると有効な保険です。

第2分野…損害保険のジャンル・一覧

交通事故の現場

損害保険は、個人に関わるものだと主に下の3つのジャンルに分類できます。(事業者に関わるものはもっとあります)

それぞれの内容を説明していきます。

住宅・災害系

住宅・災害系の損害保険は、下のようなものがあります。

火災保険とは

文字通り「火災に備える保険」です。火災保険の対象となるものは、大別すると下の2通りです。

  • 不動産…一軒家・アパート・マンションなど
  • 動産…家具・什器・備品など

要するに「建物」と「中の物品」が両方対象になるということです。契約内容によっては、それぞれに対する保障のレベルも変わります。なお、森林火災保険などのように「建物以外の不動産を対象とする火災保険」もあります。

国家公務員専用の火災保険もある

国家公務員だけを対象とした火災保険もあります。「国公共済会」が提供するものです。国公共済会は、日本国家公務員労働組合連合会(国公労連)によって創設された団体です。

民間の損害保険会社の火災保険より、内容によっては負担金が割安になります。国家公務員の方が火災保険加入を検討する時は、選択肢に入れてもいいでしょう。

地震保険とは

地震・噴火・津波などによる被害を補償するものです。これらの自然災害によって起こる、火災・損壊・流出・埋没などの被害を補償します。補償のレベルは保険金の金額や契約内容によって変わりますが、震災の被害はすべて対象となると考えてください。

「台風保険」はないのか?

地震保険の内容を読んで「台風や竜巻の被害はどうなるのか?」と思った人もいるでしょう。台風やハリケーンの被害については、火災保険が適用されます。また、被害を受けたものが自動車だったら、自家用車やバイクだったら、自動車保険・バイク保険を適用することもできます。

家財保険とは

家財保険は、文字通り「家財道具」にかける保険です。テレビ・エアコン・冷蔵庫などの家電製品、テーブル・タンス・ソファなどの家具が補償対象となります。公務員の人でも、特に高級家具を持っている人などは、家財保険に入っておくのがいいでしょう。

事故・賠償系

事故・賠償系では下のような損害保険があります。

自動車保険とは

公務員でも特に入っておくべき保険です。マイカーを運転している人は、すでに入っていることが多いでしょう。自動車保険には下の2通りがあります。

  • 強制保険(自賠責保険)
  • 任意保険

損害保険会社が提供する「自動車保険」は、後者の任意保険のことです。国が提供する強制保険より保険料は高くなりますが、補償は手厚くなります。

バイク保険とは

大型二輪・小型二輪などのバイクの保険です。原付(原動機付自転車)の場合は、下の2通りのどちらかで保険に入るのが一般的です。

  • 自動車保険の原付特約
  • バイク保険の原付特約

どちらにしても「原付保険はオプション扱い」ということですね。実際、交通事故を起こしても損害額が小さいので、オプションで十分でしょう。(人身事故は別ですが)

郵便局(日本郵政)が民営化されてから、バイクに乗る公務員の仕事はめっきり少なくなりました。そのため、主に趣味やプライベートで乗る人が多くなると思いますが、バイクが趣味の公務員の人は、バイク保険に加入するのもいいでしょう。

自転車保険とは

自転車での重大な死亡・傷害事故が報道されるようになってから、自転車保険のサービスも提供されるようになりました。自転車保険はイオン保険サービスなどの各社が提供していますが、低額の保険料で加入できるのが魅力です。

  • お一人様プラン(単身者向け)
  • 本人・親族プラン
  • ご夫婦プラン
  • ご家族プラン

上記のように、自転車に乗る人数に合わせて無駄なく補償を設定することができます。

個人賠償責任保険とは

これは「あらゆる損害賠償に対応する保険」です。

  • 住宅の使用・管理・所有に起因する事故
  • 他人に傷害を負わせる事故
  • 他人の物品を損傷させる事故

このようなケースがすべて対象となります。法律的に損害賠償が必要になるケースは、すべて対象と考えてください。

公務員でも入るメリットがある保険の1つ

個人賠償責任保険は、公務員でも加入するメリットがある保険の1つといえます。理由は下の通りです。

  • 公務員の通常の保険で、まったくカバーされない内容
  • あらゆる損害賠償をカバーできる

病気と違い、損害賠償が必要なトラブルは「ある日突然やってくる」ことがあります。このようなアクシデントに備える保険なら、入る意義があるでしょう。

海上保険とは

海上保険は、航海中の事故で発生した損害(海損)を補填するものです。例えば船舶の座礁・沈没などですが、一般人にはほとんど関係ありません。

  • 三井住友海上火災保険
  • 東京海上日動火災保険

これらの会社名で、海上保険という名前自体は聞き覚えがある人が多いでしょう。これらの損保会社も、「海上」の部分は法人や事業者向けに提供しており、「火災保険」の部分が個人向けのサービスとなっています。

公務員だと、海上保安官などの海に関わる仕事は、職場で海上保険会社と提携している可能性があります。しかし、個人では特に加入する必要はないでしょう。(火災保険は別です)

旅行・レジャー系

旅行・レジャー系の損害保険は、下のような種類があります。

国内旅行保険とは

文字通り、国内旅行でのトラブルが補償される保険です。「国内旅行傷害保険」という風に「傷害」と入っていたら、主に負傷時の補償が中心となります。

また、傷害保険でも「個人賠償責任保険」は付帯することが多くあります。旅先でホテルや旅館の備品を破壊してしまった時に、その損害賠償を保険から支払うことができるなどのサービスです。

盗難被害については「携行品損害補償」などの特約が付帯している旅行保険なら補償されます。

海外旅行保険とは

内容は国内旅行保険と同じで、補償金額が大きくなります。海外の病院に行くと日本の健康保険証が使えないため、治療代や入院費・薬代も高額になることが多いからです。また、海外の方が治安も悪く盗難被害も起きやすいため、その分の補償も国内旅行より上限が大きくなっています。

ただ、補償金額の上限が大きいということは、毎月支払う保険料も高くなりやすいといえます。人によっては保険料の掛けすぎとなることもあるでしょう。

レジャー保険とは

スポーツなどのレジャーでの被害を補償します。

  • 自身の負傷による入院費・手術費
  • 他者を負傷させた場合の治療費
  • 他人や店舗の物を壊してしまった時の弁償費用

カバーされるレジャーの種類は、スキー・スノーボード・登山・水泳などさまざまです。

ペット保険とは

ペットにかける医療保険です。簡単な治療から高額な治療までカバーしています。
犬や猫などのメジャーな動物が主な対象ですが、鳥やうさぎ、爬虫類などを対象とするペット保険も登場しています。

第3分野…医療保険の種類・一覧

外国人の女性医師

医療保険は、病気やケガの治療に関わる保険です。普段私たちが「保険証」で利用する保険も医療保険の一種です。国ではなく、保険会社が提供する医療保険では、下のようなものがあります。

以下、それぞれの保険内容を説明します。

傷害保険

傷害保険とは、文字通り「ケガの保険」です。治療費・通院費・入院費・手術費など、怪我に関するすべての費用が対象となります。対象となるケガは、下の3要件を満たす必要があります。

  • 急激
  • 偶然
  • 外来

「急激・偶然・外来」とは?

急激とは「突発的な事故により、時間的間隔なく負傷する」ということです。たとえば「竜巻」がケガの原因だったとしましょう。その場合、下のようにいえます。

  • 竜巻が起きた瞬間、ケガをした…対象
  • 竜巻を10分観察し続けて、ケガをした…対象外

急激な負傷でなければ「本人に落ち度があった可能性が高い」ということですね。また「疲労骨折」など、徐々に時間をかけて起こる症状も対象外となります。

「偶然」はそのままで、故意の負傷や「明らかに予測できた」という負傷は対象外ということです。

「外来」は「原因が自分の外部にあった」ということです。たとえば、もともと貧血を起こしやすい人が貧血で倒れて負傷した場合、対象外となる可能性があります。

民間介護保険

民間介護保険とは、国から支給される公的介護保険とは別のものです。「国の介護保険だけでは足りない」と思う人が加入します。民間介護保険は公的介護保険と違い、下のような特徴があります。

  • 「介護サービス以外の諸費用」にも使える
  • 「64歳以下」の人が要介護状態になっても使える

「介護サービス以外の諸費用」とは、下のようなものです。

  • 日常生活費
  • 交通費
  • バリアフリー工事費用
  • 福祉用具費用

デイサービスなどの直接的な費用以外で、上記のような支出はかなり大きいものです。それをカバーできるのが民間介護保険のメリットといえます。また、事故による後遺障害など、若い方が要介護になった時でも補償されるというのも安心でしょう。

がん保険

文字通り癌に備える保険です。

  • 診断・診察
  • 入通院
  • 三大治療(手術・抗がん剤・放射線)

これらの内容すべてについてフォローされます。

女性保険(女性疾病保険)

女性特有の病気や癌に対して保障するものです。下のような疾病が対象となります。

  • 子宮がん
  • 乳がん
  • 卵巣がん
  • 子宮筋腫
  • 子宮内膜症

これらはほんの一部です。また、男性でもかかる心筋梗塞・脳卒中なども「女性特定疾病」の中に含まれます。

公務員の属性別・保険の提供団体

オフィスと働く人々のイメージ

公務員は就職と同時に「共済組合」に加入します。この共済組合が、医療保険と年金を両方管理してくれます。共済組合は公務員の所属先によってさまざまな種類がありますが、それぞれの内容を説明します。

国家公務員…国家公務員共済組合連合会(KKR)

国家公務員は、KKR(国家公務員共済組合連合会)に加入します。「医療保険と年金を提供する」という機能は、他の公務員の共済組合とまったく同じで、KKRならではのサービスも多くあります。たとえば「KKRホテルズ&リゾーツ」は、全国各地に「KKR宿泊施設」を設置しています。いわゆる「かんぽの宿・かんぽの郷」です。

地方公務員…地方公務員共済組合連合会

都道府県庁・市役所職員など地方自治体・地方公共団体で働く公務員が加入します。「地方職員共済組合連合会」という別名でも呼ばれる団体です。KKRと同様、医療保険と年金が整備されています。

KKR宿泊施設(かんぽの宿)と似たサービスとして、「共済の宿」という特典があります。東北から四国まで、全国各地で多数のホテルが利用できます。

教師…公立学校共済組合

国公立の学校教師は公務員なので、専用の共済組合があります。保険の内容は国家公務員・地方公務員とほぼ同じです。教職員の共済組合は、私立も含めると下のようなものがあります。

  • 公立学校教師…公立学校共済組合
  • 私立学校教師…日本私立学校振興・共済事業団
  • 公立・私立両方…教職員共済(生協)

私立教員の共済組合は、私立学校教職員共済法(私立学校教職員共済制度)を根拠法としています。

警察官…警察共済組合

刑事・巡査など警察官は「警察共済組合」に加入します。警察共済組合と他の組合の違いは、業務中の死亡や負傷に関する補償内容です。当然ながら、警察官は一般の公務員より仕事中に殉職する可能性が高くなります。また、殉職まで行かなくても負傷する可能性もあるでしょう。

そのような業務中の死亡・負傷に関する補償が手厚いのが、警察共済組合の特徴です。

自衛隊…防衛省共済組合

実は日本の省庁は下のように、それぞれの共済組合を持っています。

  • 厚生労働省共済組合
  • 外務省共済組合
  • 財務省共済組合

これらの1つとして、「防衛省共済組合」もあります。自衛官はここに所属します。

防衛省共済組合の特徴は、警察共済組合と似ています。任務中の死亡事故・傷病などに対する理解があるのが特徴です。特に自衛官は配属先によっては警察官以上に死傷率が高いため、防衛省の共済組合がある意義は大きいといえます。

消防士…市町村職員共済組合

警察官や自衛隊員に似た職業として消防士がありますが、消防士専用の共済組合はありません。消防庁・消防局は各市区町村にありますが、その市区町村の職員として共済組合に入るという形式です。つまり、「村役場の事務職員」などの方と同じ区分になります。

自衛隊員や警察官と違って専用の共済組合がないのは、消防士の人数が少ないためだと考えられます。

その他の特殊な団体

その他、公務員の勤務先の事業所別に多くの団体があります。たとえば下のような共済組合です。

それぞれの内容や、どんな属性の公務員が加入資格を持つかを説明します。

東京都職員共済組合

東京都の職員は本来「地方公務員」ですが、東京都の公務員専用の共済組合があります。大阪府・愛知県・神奈川県などの人口が多い都道府県でもないので、東京都は特別といえます。

(例えば愛知県なら「地方職員共済組合・愛知県支部」という団体になります)

指定都市職員共済組合とは

政令指定都市では、それぞれの職員共済組合があります。職員共済組合がある政令指定都市は、札幌市や横浜市など10都市です。仙台市・岡山市・熊本市など、政令指定都市で指定都市職員共済組合がないところもあります。

都市職員共済組合とは

「政令指定都市ではない都市」が、それぞれの市で共済組合を作っているものです。(仙台市は例外で、政令指定都市ですがこちらで組合を持っています)

「都市職員共済組合」は、下の3種類があります。

  • 北海道職員共済組合
  • 愛知県職員共済組合
  • 仙台市職員共済組合

北海道と愛知県は、全ての市が参加しているわけではありません。それぞれ約10の市が参加しています。

公務員でも危ない?将来年金をもらえるのか

笑顔の外国人の老夫婦

「年金保険料を毎月払っても、本当に将来もらえるのか」と思っている人は、公務員でも多いでしょう。「もらえるのは少額かもしれないけど、民間よりはもらえそう」と考えている人も多いかと思います。

公務員も含め、将来日本人が無事に年金をもらえるのかはわかりません。有識者の間でも賛否両論があること自体、すでに「危ない」ことの証明でしょう。

ここでは、公務員の年金に関する知識をまとめます。

公務員がもらえる年金・一覧

公務員が受給できる年金は、主に下の3通りです。

退職厚生年金(退職年金) 退職~65歳未満
老齢厚生年金(老齢年金) 65歳以降
遺族厚生年金(遺族年金) 遺族がもらえる

いずれも「厚生年金」ですが、以前はこれがすべて「共済年金」でした。

  • 退職共済年金
  • 老齢共済年金
  • 遺族共済年金

このような具合です。なぜ呼び名が変わったのかを説明します。

「共済年金」は廃止された

今、公務員がもらえる年金は「厚生年金」です。しかし、以前は「共済年金」でした。共済組合から出ていたからです。(公務員は全員、何らかの共済組合に加入しています)

しかし、下のような理由で公務員の共済年金制度を維持できなくなる可能性が生じました。

  • 人口減少
  • 公務員削減の流れ

どちらも、公務員共済の加入者数の減少につながります。新規加入者が減少すれば維持できなくなるので、「厚生年金との合体」を図ったわけです。

なぜ厚生年金と合体すれば安心なのか?

必ずしも安心ではありません。厚生年金の方も破綻のリスクがあります。しかし、共済年金よりはマシなのです。

  • 共済年金だと、それぞれの共済組合が年金を支給しないといけない
  • 「防衛省共済組合」「法務省共済組合」などが、それぞれ個別に年金支給をする
  • それぞれの規模が小さいので、年金を払い続けるのが難しい
  • だから、規模が大きい厚生年金と統合する

このような理由です。公務員より会社員の人数の方が多いので、会社員が加入している厚生年金の方が、破綻のリスクは低くなるということですね。

被用者年金制度の一元化

上の流れを「被用者年金制度の一元化」といいます。被用者とは「雇われる人」です。公務員も会社員も、雇われて働く勤務者の年金は全部統一するという意味です。

この統一によって、公的年金制度は下のようになりました。

種別 もらえる人
厚生年金 公務員・会社員
国民年金 自営業・フリーター
共済年金 廃止

国民年金は、公務員・会社員ももらえる

上のように分類したものの、実は「国民年金」は、公務員や会社員ももらえます。国民年金は別名「基礎年金」といい「日本人なら誰でももらえる」ものだからです。

国民年金(基礎年金) 全員もらえる
厚生年金 公務員・会社員しかもらえない

職業別に書くと、下のようになります。

自営業・フリーター 国民年金だけ
公務員・会社員 国民年金+厚生年金

これを見ると「明らかに公務員・会社員の方が有利」というのがわかるでしょう。自営業者の世界では、よく「個人事業主は会社員の3倍稼がないとだめ」と言われますが、それはこのような理由もあるのです。

老後にもらえる年金額は、どう決まる?

老後の年金額は、下の2つの金額の合計で決まります。

  • 定額部分
  • 報酬比例部分

それぞれの意味は下の通りです。

定額部分 現役時代の収入に関係ない部分。組合員期間(加入期間)で決まる
報酬比例部分 現役時代の収入で決まる部分。収入が多かった人ほどもらえる年金が多くなる(しかし、現役時代に払う掛金も多かった)

長く勤続していた人なら「定額部分」だけは多くなります。しかし、「報酬比例部分」を増やすには、現役時代の収入を増やす必要があります。年金受給者になってから年金だけで生活できるかどうかは、やはり現役時代の収入で決まるということです。

公務員の「年金被保険者」区分 ~自分は第○号?~

公務員は厚生年金に加入しますが、職種によって「第○号」という区分が変わります。公務員の職種別の被保険者区分は下の通りです。

第1号厚生年金被保険者 2~4号以外の全ての公務員
第2号厚生年金被保険者 国家公務員
第3号厚生年金被保険者 地方公務員
第4号厚生年金被保険者 私立学校教職員

さらに詳しく!公務員の保険コラム

オフィスで働く外国人女性

ここでは、公務員の方が保険について勉強する時、引っかかることが多い知識や用語についてまとめます。より専門的な知識が欲しい時に、参考にしていただけたらと思います。

「組合健保」と「協会けんぽ」の違いは?

社会保険(社保)は、大別して組合健保・協会けんぽの2つに分かれます。両者の違いは下の通りです。

組合健保 公務員・大企業の従業員が入る
協会けんぽ 中小企業の従業員が入る

公務員と大企業が同じなのは「独自の組合を作るには、資金力が必要」だからです。

中小企業は自社で組合を作れない

残念ながら、中小企業は自社で組合を作るほどの財力がありません。そのため、すべての中小企業は「全国健康保険協会」の保険に加入しています。「協会けんぽ」の協会とは、この団体のことです。

自動車共済に加入するメリットは?

自動車共済に入るメリットは、もう1つの選択肢である「自動車保険」と比較するとよくわかります。両者のメリット・デメリットを比較します。

自動車共済のメリット&デメリット

JA共済などが提供する自動車共済加入のメリット・デメリットは、下の通りです。

メリット 非営利なので掛け金が割安
デメリット プラン・特約の組み合わせがしにくい

インターネット上では「自動車共済メリットない」という口コミもたまに見られますが、主に「プランのカスタマイズがしにくい」という短所に言及しています。

自動車保険のメリット&デメリット

保険会社が提供する自動車保険(マイカー保険)のメリット・デメリットは下のようになります。

  • メリット…プラン・特約の選択肢が豊富
  • デメリット…保険会社は営利企業なので、掛金が割高

それぞれ、どんな人に向いているか

まとめると、自動車共済(車両共済)と自動車保険は、それぞれ下のような人に向いています。

  • 自動車共済…保険料の月額を安くしたい人
  • 自動車保険…プランをカスタマイズしたい人

特にこだわりがなければ、自動車共済の方がいいと言ってもいいかもしれません。現時点で自動車保険に入っている人も、自動車共済協同組合への乗り換えを一度検討してみてもいいでしょう。

(ただし、すでに自動車保険のノンフリート等級で高い級になっている人は、そのまま利用を続けた方がいいでしょう)

被扶養者が認定されないケース

配偶者や子どもなどが「被扶養者」と認定されないケースはいくつかあります。その1つは「扶養手当が他で出ている」というものです。

たとえば奥さんの父親(義父)が、まだ奥さんを扶養しているという扱いだとします。(実態は違っていても、手続き上はそうなっているとします)

そして、この義父が「扶養手当」をもらっている場合は、奥さんは「義父の被扶養者」となります。旦那さんの被扶養者とはなりません。扶養者・扶養手当をもらえる人間は、1人に限定されるということです。どちらの1人を認定するかは、共済担当者などの判断で決まります。

公務員がもらえる給付金・一覧

共済組合から公務員に支給される共済給付金(手当金)には、多くの種類があります。共済給付金は、大別すると下の2通りです。

  • 短期給付
  • 長期給付

長期給付は「年金給付」ともいいます。要は年金のことです。多くの人がイメージする「給付金」に該当するのは、すべて短期給付です。

短期給付の種類

公務員が受けられる短期給付は、一覧にすると下の通りです。

休業給付 通勤災害(通勤中の負傷・疾病)への保障
休業補償給付 業務災害(仕事中の負傷・疾病)への保障
災害給付 災害や特定の疾病で死亡・後遺障害を負った時の保障
退職給付 退職金・退職一時金・退職年金のこと

あと「医療給付」がありますが、これだけ説明が長くなるので分けて書きます。

医療給付とは

医療給付は、医療に関する保障です。別名で「保健給付」とも言います。(保険ではなく保健です)

保険診療で患者の自己負担分が3割なのは、医療給付の「受領委任払い」によります。自分が先に全額支払って、後で共済組合などに請求するのは「償還払い給付」となります。

公務員の月々の保険料は、どう決まるのか

公務員の毎月の保険料(共済掛け金)は、下のように決まっています。

月給で決まる 平均標準報酬月額
ボーナスで決まる 平均標準賞与額

以前のルール(厚生年金でなく共済年金だった時代のルール)では、平均標準報酬額には「各種手当」は含んでいませんでした。基本給だけで計算していたのです。しかし、厚生年金に統合されてからは「各種手当も含んで計算する」というルールに変わっています。

つまり、従来より報酬が多めに計算されます。これによって月々の共済金もやや高くなる可能性があります。

法定給付と付加給付の違いは?

法定給付と付加給付(附加給付)の違いは下の通りです。

法定給付 国が定めている給付金
付加給付 共済組合など、それぞれの団体で決める給付金

簡単に言うと、下の通りです。

  • 法定給付…公立
  • 附加給付…私立

強い共済組合に所属しているほど、附加給付が多くなって有利ということです。

まとめ

幸せな家族のイメージ
公務員の方に限らず、保険のことを考えるのは難しいものです。難しい理由は下の通りです。

  • 専門用語が多い
  • 生き方そのものに関わる

特に難しいのは後者です。たとえば学資保険の見直しなら、「そもそも、今の時代に子どもを大学に進学させる価値があるだろうか」という部分から考える必要があります。(あるなしどちらの結論でも、正解にするかどうかはその家族次第でしょう)

FP事務所や保険相談窓口などで相談すれば、専門的な知識は提供してくれるでしょう。しかし「自分はどうお金を使うべきか=どう生きるべきか」ということは、誰も教えてくれません。

  • 自分にとって、健康はどこまで大事か
  • 何歳まで生きたいのか
  • どういう風に死にたいのか
  • 子どもにどう育ってほしいのか

保険見直しのほとんどは、このような根本的な部分で決まると考えてください。