小学生の間で大人気!? 英検に合格するための勉強法

みなさんは、英語の資格と聞かれたら何が思い浮かびますか?大学生以上の方だと、TOEICでしょうか?日本の英語教育はここ数十年で大きく変化しており、小学校で英語が義務教育化されたことが大きな話題となったことを覚えている人も多いのではないでしょうか。また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、保護者や学校はもちろん、政府も英語教育には大きな力を注いでいます。

その中で、英語の資格の1つである英検が小学生の間で人気となっています。「TOEICじゃなくてなぜ英検?」「英検って何がいいの?」「英検に受かるためには何をしたらいいの?」などなど…。これらの疑問を、この記事ですべて解明していきましょう!

英検とは?

英検とは?
英検の正式名称は実用英語技能検定です。公式モバイルサイトでは、以下のように定義されています。

英検とは

「英検」は正式名称を「実用英語技能検定」といい、年3回実施され、年間受験者数約230万人の国内最大規模の英語検定試験です。5級(初級)、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級(上級)の7つのグレードに分かれており、それぞれ「聞く」、「話す」(3級以上のみ)、「読む」、「書く」の4技能を測定し、合否を判定します。試験問題は、世界各国のアイテムライター(原案作成者)の資料を元に全てオリジナルで作成されています。高校や大学での入試優遇や単位認定、海外留学時の優遇、企業への入社試験での優遇など、社会のさまざまな場面で広く認められています。(引用元:英検公式モバイルサイト

受験制度(日程/一時二次)

次に、英検の受験制度について紹介します。ここで紹介するのは試験日程や一次試験・二次試験の内容など、英検受験には欠かせない情報です。この記事を執筆している現時点、2017年度の試験を例にしますが、2018年度以降の試験情報は変更になっている可能性もあります。そのため、受験を検討される方は最新情報を公式サイトでご確認ください。

日程

英検は1年度につき3回受験することができます。一次試験の日程が第1回は6月上旬、第2回が10月上旬、第3回が翌年1月下旬です。一次試験の合格者のみが受験できる二次試験は、一次試験の約1か月後に行われます。

なお、受験申込は一次試験の約2か月前から開始し、約1か月前に締め切られます。期間が長いとはいえ、申込を忘れてしまう人も多いので、余裕を持って早めに申し込みは済ませましょう。書店申込の場合は約1週間締切が早くなるので、注意が必要です。申込期間については目安なので、受験を決めたら公式サイトで正式な日程を確認してください。

また、二次試験にはA日程とB日程の2つがあり、A日程が1週間早い日程になっています。A日程とB日程は受験区分によって割り当てられるため、自分でどちらを受験するかは選べません。

A日程の受験対象者
団体申込の場合
  • 1級・1級のすべての受験者
  • 中学校、高等学校、一貫校(小中、中高、小中高)、高等専門学校、専修学校高等課程、特別支援学校の2級~3級の受験者
個人申込の場合
  • 20歳以下(1996年4月2日以降生まれ)の1級・準1級の受験者
  • 21歳以上(1996年4月1日以前生まれ)で、以下の条件に当てはまる1級・準1級の受験者

・東京、横浜、名古屋、大阪以外で受験する1級の受験者
・東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、兵庫以外で受験する準1級の受験者

B日程の受験対象者
団体申込の場合
  • 小学校、大学、短大、塾、その他団体の2~3級の受験者
個人申込の場合
  • すべての2級~3級の受験者
  • 21歳以上(1996年4月1日以前生まれ)で、以下の条件に当てはまる1級・準1級の受験者

・東京、横浜、名古屋、大阪で受験する1級の受験者
・東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、兵庫で受験する準1級の受験者

一次試験と二次試験

英検には、一次試験と二次試験があります。一次試験は1級~5級までのすべての受験者が必ず受験しなければいけません。一次試験ではリーディングとリスニングがあり、解答形式はマークシートです。

一次試験で合格点を取ると、1級~3級の受験者は二次試験に進みます。二次試験は面接です。また、1級~3級の一次試験に合格して二次試験で不合格だった場合、1年間に限り一次試験の免除資格を得ることができます。例えば、2017年度第3回検定で一次試験に合格して二次試験に不合格だった場合、2018年度第1回検定~2018年度第3回検定は一次試験を受験する必要がありません。ただし、一次試験免除の場合も受験料は同じです。

試験会場

試験会場には、本会場準会場があります。準会場は学校や塾などで団体申込をする際に、団体を会場とした2級~5級の一次試験の受験が可能です。本会場での受験は日曜日で、準会場での受験は同じ週の金曜日~日曜日になります。金曜日に受験できるのは、中学と高校を準会場にする場合のみです。準会場を受験できる場合は、本会場で受験するより400~500円安く受験することができるので、準会場での受験をオススメします。

また、本会場は全国約230都市・400会場で実施する公開会場での受験になります。1級の二次試験だけは札幌・仙台・横浜・東京・新潟・名古屋・京都・大阪・広島・福岡・那覇の11都市でしか受験できません。もし準1級とのダブル受験をする場合は、準1級の受験会場は1級の受験会場と合わせる必要があります。

午前と午後で2つの級を受験できるダブル受験

一次試験は上記で紹介したように、午前中に受験できる級と午後に受験できる級があります。そのため、午前と午後の両方を受験するダブル受験も可能です。

ただ、隣接した級のダブル受験しかできないため、午前の準2級を受ける人は午後は2級か3級しか受験できず、1級や5級を受験することはできません。当然受験費用もダブルになりますが、受けたい級に不安があって一つ下の級も受けておきたい人や、その逆で上の級にチャレンジしたい人にはオススメです。

受験者層は小学生~高校生が全体の約9割!

受験者総数は2016年度で3,393,520人。その中で圧倒的なのは中高校生(高専を含む)で、全受験者の約77%に相当する2,605,910人が受験しています。次に多いのが小学生で、受験者は全体の約11%の370,729人です。

4級・5級のためのスピーキングテスト

英検では、二次試験を実施しない4級・5級の受験者にもスピーキングのテストを体験して、早期から日常で使える英語を学んでほしいという思いから、インターネット上で受験するスピーキングテストを2016年度から導入しました。この試験は3級以上の二次試験でのスピーキングテストと異なる点が3つあります。

1つ目は、面接官との対面ではなく、コンピューター端末を用いた録音によるテストを自宅などから受験できること。2つ目は、一次試験の結果に関係なく、4級と5級の受験者全員に受験機会が与えられること。そして3つ目は、スピーキングテストの結果は4級と5級の一次試験と独立しているため、合否に影響を与えないことです。

受験機会が全員に与えられるものの、あくまで受験は任意です。また、受験期間は約1年間あります。具体的に2017年度第1回を例に説明すると、一次試験の本会場試験が6月4日(日)。その合否のインターネット上での閲覧が6月16日(金)から可能になり、この日の14時からスピーキングテストの受験が可能になります。また、1級~3級の二次試験B日程が7月9日(日)にあるので、その1年後の2018年7月8日(日)23時59分までが受験期間となります。

また、合否の発表は受験から約30日以内に英検公式サイトから見ることができます。ただし、受験期間の序盤に受験した人の結果が閲覧できるようになるのは、1~3級の二次試験実施日から30日目になります。英検本試験と異なり、成績や合格証は郵送されないので、注意しましょう。

英検とTOEICの違いは?

英検とTOEICの違いは?

英語力を測る資格として英検とよく引き合いに出されるものに、TOEIC(とーいっく)があります。英検とTOEICは似ているようで実はかなり違うので、それぞれの特徴を一つずつ比較をしていきましょう。

教育方面に強い英検と、就職方面に強いTOEIC

まず、英検は教育方面で有利な資格です。中学や高校、大学の受験で英検を持っていると推薦を受けることができたり、一般入試でも英語で加点措置があったり、合否のボーダーライン上にいるときに優遇されることがあります。就職方面でも評価されることはありますが、現在の大卒新卒採用市場を例にすると、就職活動で評価されるのは2級以上と言えるでしょう。

一方のTOEICは国際ビジネスコミュニケーション協会が主催していることもあり、就職方面で有利な資格です。出題内容もビジネスシーンを想定したものが多く出題されています。就職でどの程度のスコアが必要になるかは、企業や職種、業界によるので一概には言えません。ですが、いわゆる大手企業に一般的な職種(※英語を必須とする職種ではない)就職するためには800点以上あると安心だと言われています。もちろん、それ以下のスコアでも大手企業に内定している人もいるので、絶対的なものではありません。

また、企業によっては昇進条件にTOEICの点数を掲げているところもあります。昇進できれば平均年収がぐっと上がる可能性もあるので、TOEICに生活が懸かっていると言っても過言ではないかもしれません。高校や大学の入試または就職活動でTOEICに何かしらの優遇措置があったり、出願条件にしたりしているところはまだごく少数と言えます。

級ごとに受験内容が変わる英検と、全員同じ問題を解くTOEIC

英検には1級から5級の7つの級があり、自分に合うレベルを選んで受験します。そのため、受験する級によって出題内容は全然異なるし、3級以上ならば二次試験を受ける可能性も出てくるし、級によって受験料も違います。また、級を上げるごとに問題レベルが異なるため、受験する級に応じた参考書の購入が必要になります。

一方のTOEICは受験者の英語レベルに関係なく、全員が同じ問題を解き、正解した問題数に応じてスコアが交付されます。学校のテストと同じ形式ですね。全員が同じ問題を解くため、英語レベルに応じて過去問などの参考書を購入する必要がありません(もちろん、目標点数に応じた対策の参考書もあります)。また、受験料も毎回同じ料金を支払います。

日本の資格・英検と、国際資格・TOEIC

英検は正式名称が「実用英語技能検定」、主催団体が「日本英語検定協会」であることからもわかる通り、日本独自の資格です。とはいえ、海外留学の際の語学力証明として北米を含む約400大学・カレッジで認められています。一方のTOEICは主催団体が「国際ビジネスコミュニケーション協会」で、世界約160カ国で受験することができます。

年3回受験可能な英検と、年10回受験可能なTOEIC

英検は先にも紹介した通り、年3回の受験が可能です。受験回数は少ないですが、前回結果を踏まえた対策を十分にして次の受験をすることができます。一方のTOEICは2月と8月以外の月に実施しているため、年10回の受験が可能です。TOEICの場合、連続受験すると前の結果が出なかったり、出てもそれを反映した対策ができないまま次の受験を迎えることになります。

バランスのいい英検と、複数受験が必要なTOEIC

英検の場合、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能がバランスよく測れるという特徴があります。4級と5級はリーディングとリスニングのみですが、スピーキングテストもあるため、3技能が測定可能です。3級以上では一次試験でライティング、二次試験に進んだ場合はスピーキングが加わるため、4技能を測ることができます。

一方のTOEICですが、実はTOEICと呼ばれる試験は5つあります。一般的にTOEICという場面で指すのは、リーディングとリスニングを測定するTOEIC L&Rのことです。他には、TOEIC L&Rの英語初級・中級バージョンのTOEIC Bridge、スピーキングとライティングを測定するTOEIC S&W、TOEIC S&Wで測る技能を個別に測定するTOEIC SpeakingTOEIC Writingがあります。

英検が1回でバランスよく英語力を測定できるのに対し、TOEICは4技能を測定するには少なくとも2つの試験を受験する必要があります。ただし、2016年度の総受験者がTOEIC L&Rが約2,500,000人だったのに対し、TOEIC S&Wは約32,300人と、TOEIC S&Wの受験者はTOEIC L&Rに比べて約1%に留まっています。

英検がTOEICに劣るなんてことはない!

違いではありませんが、近年は「TOEICの方が優れていて、英検はTOEICに劣る」という風潮があります。ビジネスシーンで評価されるのがTOEICだからか、国際資格なのがTOEICだからかは定かではありません。ですが、2016年に大学4年生として就職活動をしていた時点では、学生の間では少なからずそういった見方がありました。

ですが、実情はそんなことはありません。先にも触れたとおり、英検のほうがバランスの取れた英語力の測定をしています。TOEIC(以下、ただ「TOEIC」とする場合はTOEIC L&Rを指します)ではリーディングとリスニングしか測定できません。もちろん、TOEIC S&Wを受験すればいいだけの話なのですが、TOEIC S&Wの受験者の少なさは先に紹介した通りです。

そのため、TOEICを800点以上取っている人が英語ペラペラなのか?と言われると、必ずしもそうではありません。日本においては、そうでない場合の方が多いでしょう。逆に、英検準1級を持っている人でもTOEICの点数が600点台ということもあります。スピーキングの実力も資格で担保されている分、TOEIC900点と英検1級であれば英検1級を上とみなす人も多く、英検がTOEICに劣っているということはありません。

もちろん、だからといって英検がTOEICに勝っていると言いたいわけでもありません。やはりTOEICには「合格」「不合格」だけではない、自分の具体的な英語レベルがわかります。英検でも結果は見ることができますが、あくまで結果は「合格」「不合格」の2つです。ですが、TOEICは公式な結果として残るスコアで具体的な自分の成長を見ることができます。

英検各級の目安

英検各級の目安
英検には7つの級があります。簡単な方から5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、そして最難関の1級です。年少の受験者向けの公式サイト『英検 for kids!』の情報をもとに、それぞれの級の難易度や受験の目安を確かめましょう。ちなみに、以下の見出しで級の前に掲載している文章は、英検公式サイトの各級の審査基準で発表されている、その級の有資格者の英語レベルの程度です。

”初歩的な英語を理解することができ、またそれを使って表現することができる”5級

7つの級では一番下のレベルですが、必要な英語力は中学生初級程度です。中学生レベルと聞くと、小学生にはハードルが高く感じるかもしれませんが、過去問を見る限り”I have a pen.”などピコ太郎の『PPAP』の歌詞のようなレベルなので、小学生でも十分合格する可能性はあります。

”簡単な英語を理解することができ、またそれを使って表現することができる”4級

4級は中学中級程度と、「英語初心者」から抜け出したい人向けのレベルです。内容も5級が「今日の放課後、時間ありますか?」「いいえ」レベルだったのが、4級では「ごめんなさい、病院に行かなければなりません」と理由をつけて断れるレベルになります。『英検 for kids!』によると、小学生の受験者が多いのは5級とこの4級のようです。

”身近な英語を理解し、また使用することができる”3級

3級からは二次試験として面接(スピーキングテスト)が合格するためには必須になります。また、3級は中学卒業程度のレベルなので、合格できれば公立高校の入試では英語が弱点になることはないでしょう。また、文部科学省が義務教育修了段階で求められる英語レベルとして英検3級を指定しています。

”日常生活に必要な英語を理解し、また使用することができる”準2級

準2級は高校中級程度と言われています。空欄補充の会話文でも3級に比べると文章量はぐっと増え、長文の空欄補充問題も加わります。筆記試験の時間が3級に比べて25分増えるとはいえ、短時間でより多くの文章を理解する力が必要になるでしょう。3級までは合格率50%と言われるものの、準2級になると合格率は一気に4割を切ります。

”社会生活に必要な英語を理解し、また使用することができる”2級

高校卒業程度の英語力を求められるため、英検2級は就職活動でもアピールできるレベルと言えます。海外留学の基準とも言われるためか、準2級に比べるとリスニングの難易度がぐっと上がり、ライティングも加わるので、社会で使えるより実践的な英語力を求められている印象です。

”社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができる”準1級

準1級は大学中級程度とされ、エッセイ形式の英作文が登場することも大きな特徴です。準1級でようやくリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4要素すべてがチェックされることになるので、2級と比べると全体的にぐっと難易度が上がります。ライティングではスピーキングと違い、相手が常に対面しているとは限らないため、自分の意図を文字だけで正確に伝えられる力が求められています。また、準1級は公務員試験の加点対象になるため、学生だけでなく社会人の受験者が多いのも特徴の一つです。

”広く社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができる”1級

最難関の1級は大学上級程度とされています。しかし、英検1級は英語のプロである通訳案内士試験の筆記試験免除が得られるレベルです。つまり、大学生レベルと言っても、最難関大学のトップクラスの生徒や、英語専攻で留学経験もあるような大学生のレベルと考えたほうがいいでしょう。それだけの難関であるため、1級の合格者は毎回約10%と言われています。

英検を小学生が受けるメリットは?

英検を小学生が受けるメリットは?
5級でも中学生レベルと言われている英検ですが、小学生のうちから受験を経験するメリットはたくさんあります。ただ英語を頑張るだけでなく、目標を見据えて取り組むことで吸収が早い子供の成長は何倍も加速します。

早いうちから英語に触れることができる

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、文部科学省主導で英語教育の強化が行われています。その一環には既に導入されている小学校での英語必須化はもちろん、その先の中学校では原則英語での授業が行われることになっているため、小学生のうちから英語に苦手意識を持ってしまうことは致命傷なのです。

そのため、早いうちから英検で英語に慣れ親しむということはとてもいいことなのです。5級も中学生レベルとはいえ、小学生の合格も十分可能なので、最初は「合格したらゲームを買ってあげる」のような、不純な動機でも構いません。まずは英語に苦手意識を持たせないこと、英語は楽しいという意識を持たせることが必要です。

将来の選択肢を増やすことができる

英語ができれば、それだけ日本に留まらず海外に活躍の場を広げることが可能になります。海外留学はもちろん、高い英語力を求められる仕事(通訳など)も選択肢になりますし、最終的に海外で生活することになっても、英語ができることによってぐっとハードルは下がるのです。

ヨーロッパやアジアなどの非英語圏に行っても、英語ができればどうにかなることが多いです。街中の看板も現地語の下にだいたいの場合英語が書いてあります。たとえ急な海外転勤を命じられて現地語が挨拶程度しかわからなくても、英語がわかれば最低限の生活はできる場合が多いのです。それに海外転勤の場合、現地語をペラペラに喋れる人が選抜されているわけではないことは現地企業の人もわかっているため、当然のように世界共通言語・英語で話しかけてきます。

そうなると、英語ができることは最低限の条件です。英語ができなければコミュニケーションが成り立たず、仕事にもなりません。それに、現地の生活にも馴染めていない状態で英語も仕事も…となると、それだけでいっぱいいっぱいになってしまいます。将来どうなるかはまだわかりませんが、。

中学受験で有利になる場合がある

小学生の親なら、ちらっと頭をよぎることくらいは誰しもが経験する中学受験。英語を試験科目として導入する中学校も増えていて、2017年度受験では首都圏の中学95校(そのうち94校が私立)で英語試験が行われました(※帰国子女枠を除く)。2018年度受験で100校を超えるのは間違いなく、小学校での英語必修化によって今後は英語の試験が常識になると思われます。

それに伴い、英検を持つ生徒に対して受験で優遇措置をとる中学も増えています。優遇方法自体は様々ですが、以下のようなものがあります。

  • 特定の受験方式での出願を認める
  • 内申点に加点措置を認める
  • 本番試験の得点に加点措置を認める
  • 合否のボーダーライン上にいるとき、英検も加味する(相手が上級合格者でない限りは優位に働きます)
  • 特待生合格の条件の一つにする
  • 入学金や授業料(一部または全額)免除

授業料免除や特待生合格、特進コースの合格までいくと2級や準2級に合格することが必要になりますが、そうでなければ3級に合格していれば、ある程度の優遇は受けることができると思います。今回ご紹介したのは一例にすぎません。なので、受験を検討されている中学校の受験制度や科目のご確認をよろしくお願いいたします。

英検の気になる出題内容は?

英検の気になる出題内容は?
今回は先に紹介した通り、中学受験で優遇措置を受けることができる基準とされる3級までの出題内容を紹介します。いずれも中学生レベルの級となっているため、内容も日常生活に沿ったものが多く、小学生でも理解しやすい内容が多いです。

一次試験

では、一次試験の勉強法からご紹介します。一次試験はリーディングとリスニングで、リーディング→リスニングの順に行われます。それぞれの時間配分は受験する級によりますが、リーディングは5級で25分、4級で35分、3級で50分です(※参考:1級は100分)、リスニングは5級で20分、4級で30分、3級で25分です(※参考:1級は35分)です。

リーディング

リーディングは3~5級であれば、短文や会話文の空欄補充が共通で出題されます。また、4級と5級では日本語文と同じ意味になるように英単語を並べ替える問題が、3級と4級では長文の内容一致問題が、それぞれ出題されています。

リスニング

リスニングは3~5級であれば、会話の応答文や会話の内容選択が共通で出題されます。会話の応答文は、二人の人物の会話を聞き、最後のセリフへの応答として相応しいものを選択する問題です。例えば、このような問題です。

男「もう雨は止んだ?」
女「まだ降っているよ」
男「じゃあ傘を持って行かなくちゃ」←このセリフに返す言葉を選びます。

選択肢A「今日は家で本を読もう」
選択肢B「傘立てに人数分用意してあります」
選択肢C「昨日は雨のちくもりでした」

この場合、選択肢Bが正解になります。ちなみに、英検やTOEICなどのリスニングで会話問題が出題される場合、話者の混同を防ぐために二人の登場人物は男女一人ずつであることがほとんどです。

また、5級ではイラストの内容一致問題が、3級と4級では文の内容一致問題が、それぞれ出題されています。

二次試験

次に、二次試験の勉強法をご紹介します。二次試験はスピーキングで、3級で約5分です(※参考:1級は約10分)。また、4級と5級のスピーキングテストの所要時間は、それぞれ4分、3分が目安になります。参考として、4級と5級のスピーキングテストの出題内容についても触れておきましょう。

スピーキングテスト

3級は面接官1人と受験者1人による個人面接形式、4級と5級のスピーキングテストはパソコンやスマートフォンによる録音形式です。いずれのテストでも、音読やパッセージについての質問、受験者自身のことについて共通で質問されます。また、3級と4級ではイラストについての質問も出題されます。

これで英検合格!勉強方法

これで英検合格!勉強方法

ここまで英検について色々なことを紹介しましたが、どのような勉強をすれば合格することができるのでしょうか?英検は資格としても有効なツールですが、何より自分の世界を広げる英語というツールを使いこなすことができるようになるための、大事な機会を与えてくれます。そのため、英検のためだけでなく、実生活で使える英語を身に着けるのに有効な方法も紹介します。

百聞・百読は一話に如かず!?

英語は大前提としてコミュニケーションツールです。そのため、聞くことや読むことができても、話せなくては意味がありません。実際の会話で使ううちに単語や熟語の語彙力が増えたり、英語をより身近に感じることができるので、特に英検を早急に取得する必要がない場合はスピーキングの強化が実は近道だったりします。

一番はネイティブスピーカーの友人を作ること

何よりも有効なのは、英語が母語の友達を作ることです。相手がネイティブなので、きれいな発音や正しい単語の使い方を学べることはもちろん大きな利点と言えます。ですが、最大のポイントは友人と仲良くなりたいという気持ちが、英語学習の大きなモチベーションとなることです。

恋人でも憧れの有名人でも、自分が好きだと思う人と仲良くなりたいという理由で、相手の好きなものを調べたり実際に使ってみたりという経験は誰しもあると思います。それと同じで、好きな人とのコミュニケーションを取るために英語を頑張ろうという気持ちになることが大事なのです。

英会話はDMMがコスパ抜群!

とはいえ、近所に都合よく外国人家族が住んでいて、年齢の近い子供がいる…ということはそう多くありません。そういった場合、英会話教室で定期的に英語を使うことが重要になります。例えば子供向けの英会話教室として有名なECCジュニアは、小学校4~6年生向けのクラスの場合、クラスは最大生徒数12名、1時間のレッスンを週1回で月額6000円+税。もし12名の生徒で1クラス、全員が同じ時間喋ったとして一人5分。当然講師が喋る時間もあるので、実際に英語を喋る時間は1回のレッスンで3~4分でしょう。

ここで紹介したいのが、オンライン英会話のDMM英会話です。フリートークはもちろん、キッズ向けの教材でのレッスンが毎日25分受講できます。24時間レッスン可能なので習い事や学校の宿題の後にも受講できるのが大きな魅力です。また、個人レッスンで25分なので、講師と生徒が同じ時間話すと考えても毎日12分英語を喋る時間が与えられます。

先ほどのECCで1回のレッスンで英語を喋る時間が3~4分という考えに基づくと、1ヶ月で12~16分となります。つまり、ECCの1ヶ月分の英語を1日で話すという計算になります。しかも毎日受講可能なので、1ヶ月が経つころにはECCの2年分の英会話を経験することができるのです。

これだけ英語を話す機会があり、月額は税込みで5500円。安すぎて意味が分かりません。ただ、この月額料金のコースではネイティブの講師は選べません。ネイティブの講師を選ぶためには、月額15800円のプランへの加入が必要になります。実は、この記事の筆者であるENOKIもDMM英会話ユーザーなのですが、非ネイティブでも全然問題ありません。

ネイティブでさえ方言や地域での発音の差は存在するので、たまに発音が気になる場合も正直あります。ですが、大学で英語を専攻している講師や、本業は英語教師で副業としてDMMでも働いているという講師も多いので、発音が気になる講師にあたっても「訛るとこう聞こえる場合があるんだ!」という収穫に気持ちを切り替えるのが最善です。

また、DMM英会話の有料会員になると、英語学習アプリiKnow!(※有料)が無料で使えるようになるのもお得なポイントです。日→英、英→日、ディクテーションなど、学習方法もバリエーションに富んでいるので、飽きずに学習することができます。

また、こちらの記事にはDMM以外にもおすすめのオンライン英会話を紹介しているので、ぜひチェックしてみてください!

話す前に大事なのは読めるようになること

先ほどは「百聞・百読は一話に如かず」としましたが、読めない単語は書けないし、会話で使うことができません。ネイティブなら自然と読めるようになる前に聞くだけでわかるようになるのかもしれませんが、非ネイティブである以上、理解して使うことが習得の早道なのです。なので、英語で話してアウトプットをするということは、最低限のインプットが前提条件になっています。

あなたは塾派?それともオンライン?

昨今は英語教育に熱を入れる保護者も多く、塾などの民間企業による英語学習サービスも非常に充実しています。昔からあるような老舗の英語塾ももちろんですが、最近はインターネットを利用した通信教育もとても盛んです。家庭の事情や指導方法の好みによって、ベストな学習方法を確立しましょう。

公文などの塾通い

まず、親世代でもお世話になった人が多いはずの塾。公文が代表的な例で、塾に通って講師に指導してもらうパターンです。公文の小学4年生の英語だと、まずコストは月額6000円+税です(1回の学習時間は生徒の状況次第で変わります)。

メリットは何といっても直接講師に指導を受けられることだと思います。わからないことがあったらその場で質問できるのは、講師と対面しているからこそできることです。デメリットは、決まった曜日や時間に拘束されることでしょう。学校行事や冠婚葬祭によって欠席せざるを得ない状況も考えられるので、振替制度の確認もしておきましょう。

スマイルゼミなどの通信教育

最近は通信教育も非常に充実しています。しまじろうでお馴染みの進研ゼミ以外にも、タブレットによる通信教育を提供しているスマイルゼミなど、ここ10年ほどで大きな変化が巻き起こっている業界でもあります。スマイルゼミの小学4年生講座、オプションで英語プレミアムコースを選択し、月謝は月払いとした場合、月額5690円です。ちなみに、スマイルゼミは英語以外の教科の学習もできてこのお値段。

メリットは、都合がいいときに自由に勉強できることです。学習塾に通わなくても毎日勉強しようと思えば自宅学習ができます。また、通信教育は紙教材もオンライン教材も生徒に楽しく勉強をさせるための工夫に凝らされています。そのため、自発的に子供が勉強するようになる可能性も、塾に比べると高くなります。

デメリットはメリットの裏返しですが、強制力がないので、教材が溜まってしまう可能性があることです。そのまま溜まった教材は使わず退会…なんてもったいないですよね。オンライン教育は向いている人と向いていない人がはっきりとするので、その見極めが既に大事だと言えるかもしれません。

独学で学ぶ

「英語も大事だけど、他の習い事や中学受験に向けた塾もあって、塾や教室に行ってまで英語に割くことができる時間がない!」という方も少なくないと思うので、家庭学習でできる独学の英語勉強法を紹介します。今回紹介する方法は、わたしも実践したことがありますが、非常に有効だと思います。

自分が興味を持てる分野の英語記事を読む

英会話についての部分でも軽く触れましたが、英語に毎日触れることが重要です。そのため、毎日短文でもいいから英語を読んで慣れることが重要になります。興味がある内容の英語記事を探して読むのがオススメです。ただでさえ理解できていない英語を読むのに、興味がない内容を読むのでは興味がそがれてやる気がなくなってしまいます。

最初のうちは、わからない英単語があっても自分の知識でカバーできてしまうくらいある程度精通している内容がいいと思います。最悪、幼児向けの絵本でもいいのです。慣れてきたら、少しずつ文章量を増やして長文読解にしたり、読む記事の内容を変えたりするなど、工夫してみてください。

丸写しスタートでオリジナル例文を作る

ライティングについては、まずは簡単な文法書や参考書に載っている正しい文法で書かれた文をノートに丸写ししてみましょう。例えば、「わたしはペンを持っている」。でも、こんな文章日常では使いませんよね。そこで、自分が実生活で使いそうな英語に書き換えます。例えば「わたしは最新のiPhoneを持っている」とか。そうすれば、「最新の」という単語を覚えることもできるし、実際に英語で会話する機会があるときにも、ぱっと言葉が出てきます。

問題集は何冊もやるより、一冊を何回も!

具体的な学習方法についてですが、独学でも塾でも、英検の過去問を購入することになると思います。その場合、本当に試験で使われた過去問以外にも、次の試験で出題が予想される想定問題が掲載されている本もあります。

過去問は当然どの参考書をあたっても同じ問題ですが、想定問題は出版社やテキストによって様々です。「色々な問題を試さなきゃ!」と思って様々な問題集を買い込むよりは、徹底して1冊を何周も回しましょう。そうすることで、間違えた問題も記憶に定着しやすくなります。これは過去問に限らず、英単語帳や漢字、数学のドリルなどに関しても同じことが言えます。

本番1週間前~前日・当日の過ごし方

英検本番まであと1週間になる頃から、過去問に本格的に着手するべきです。本格的にというのは、本番通りの時間配分や、過去問を解く間に極力トイレ休憩をしないなど、本番の受験環境に似た状態を作る、という意味です。1週間あれば、ペース配分や解答順も自分が解きやすい、合格しやすいものが見えてくるはずです。

英検の前日は、何かとナーバスになりがちです。「まだわかっていないところがあるんじゃないか?」「知らない単語が出てきたらどうしよう…」。頭の中でこんなことを考える人は多いはずです。不安になる気持ちはわかりますが、英検前日はしっかりと睡眠をとって翌日に備えましょうそれまでの努力の積み重ねがありますし、何より翌日会場で睡魔に襲われて集中できなくなってしまっては意味がないのです。

当日は、受験票と筆記用具、時計などの最低限の必要なものの忘れ物と、交通機関の遅延にだけ注意しましょう。準会場は通い慣れた学校や塾の場合がほとんどですが、本会場だと初めて行く場所が会場で、目的地に到着しても敷地内で迷子になるなんてこともあります。電車1~2本分は時間に余裕を持って動きましょう。

保護者は基本的に会場内の「保護者控室」で待機することになります(一次試験と二次試験で、どの段階まで保護者が付き添いできるかが異なります。公式サイトでご確認ください)。

まとめ

小学生の間で大人気!? 英検に合格するための勉強法
繰り返しになりますが、英語は自分の世界をぐっと広げるためのツールです。受験に受かるためのものでも、就職に有利になるためのものでもありません。そして、外国語の勉強には「これさえやれば簡単にわかるようになる」という最短ルートもありません。あなたの周りに両親が日本人で英語ができる人がいるとしたら、その人も基礎からの積み重ねや努力の結果なのです。英検を持っていることで得られるメリットは様々ですが、英検以上に自分にとっての英語を勉強する目的や理由を持ち、それに向かって努力を続けてください!