駐車場経営を土地購入から始めるのは儲かる?3つのメリットと、有利な物件の6つの条件

駐車場経営を始めるには基本的に土地が必要です。その土地を持っていない場合「土地の購入から始める」という方もいるでしょう。

しかし、駐車場経営に関する情報を集めると「土地購入から始めるのはおすすめできない」という内容も多くあります。なぜそう言われるのか、どういう状況なら土地購入からでも始めるべきなのか、という点を解説していきます。

駐車場経営を始めたい!投資の始め方・3つのパターン

時間がし駐車場を使う男性

駐車場経営を始める時、主に下の3つのパターンがあります。

  1. 土地の購入から始める
  2. 既存の土地を活用する
  3. 共同所有(運営会社への投資)

要は「土地があるか、ないか、必要としないか」の3通りです。以下、それぞれのパターンについて解説します。

土地の購入から始める

今回の記事のテーマです。結論からいうと土地購入から始めるのは上級者向けと考えて下さい。

  • 駐車場向きの土地は、ほとんど業者に取られている
  • そもそも、駐車場経営の利回りがもともと低い
  • 土地購入までするくらいなら、アパート経営などを考えた方がいい

このような理由です。ただ、土地購入から始めるメリットもあるので、メリットも参考にしながら考えて下さい。

(特に「ここを駐車場にすれば絶対需要がある!」という土地を知っていれば、チャンスはあるかと思います)

既存の土地を活用する

駐車場経営を始める時、一番多いパターンはこれです。この場合、駐車場経営の利回りが低くても、取り組むメリットがあります。

  • 新たに土地を買うコスト・手間がかからない
  • 最低限、税金分を稼げればデメリットはない
  • 更地を放置しておくと、ゴミを不法投棄される

最後のゴミの問題は、駐車場にしてもあります。しかし、駐車場はポイ捨てされる程度で、廃棄物のようなゴミを不法投棄されることはないものです。

監視カメラがあることが多いですし、ドライバーなど人の出入りがあるのも、捨てる人にとっては怖いですからね。このように「放置しておくよりはマシ」という理由で駐車場経営を始める方は多くいます。

共同所有(運営会社への投資)

トラストパートナーズ画像引用元:トラストパートナーズ・公式ページ

土地が一切関係ない駐車場経営として「共同所有」という方法があります。カンタンに言うと運営会社に投資するという方法です。

画像のトラストパートナーズの場合、下のような内容で投資家を募集しています。

  • 投資金額…1口50万円から
  • 予定賃料利回り…4.5%

トラストパートナーズは、東証マザーズ上場企業の「トラストホールディングス」のグループ企業です。その点で、一定以上の信頼性はあるでしょう。

ただ、日本人は投資自体に抵抗を持つものなので、トラストパートナーズについて「怪しい」という検索キーワードも見られます。実際に投資する時には他の投資と同様に慎重な調査が必要ですが、一応「このような選択肢もある」と考えて下さい。

(必ずしも土地を手に入れなくても駐車場経営はできるということです)

利益は大きい?土地購入から駐車場経営を始める3つのメリット

駐車場に並ぶカラフルな車

駐車場経営をあえて「土地購入から始める」メリットは何か―。ここでは3つのメリットについてまとめます。

「駐車場にしか使えない土地」は激安で手に入ることもある

駐車場にしか使えない土地(使いにくい土地)は、主に下の2つです。

  • 狭小地(狭い土地)
  • 市街化調整区域(建設許可が出にくい地区)

市街化調整区域は住宅以外の用途がありますが、狭小地だと用途はかなり制限されます。

不動産の知識がある人だと「いや、狭小住宅という選択肢もある」と思うでしょう。まずはこの点から説明します。

「狭小住宅を建てる」ことも不可能ではないが…

下は、東京都杉並区に建設され、海外メディアでも話題になっている日本の狭小住宅です。

狭小住宅画像引用元:LOOKS CAN BE DECEIVING(THE SUN)

見るからに「駐車場にするしかない」というスペースですが、このような素晴らしい住宅を建てることも不可能ではありません。中は下のようになっています。

狭小住宅2

これを見ると「狭小地でも駐車場ではなく、建設に使える」と感じるでしょう。実際、それもありだと思います。写真のような素敵な家なら、戸建ての賃貸住宅として使うこともできるでしょう。

しかし、現実にはこのような狭小住宅を建てることは難しいと考えてください。

狭小住宅の建設コストは、通常より3割高くなる

神奈川県で300件以上の注文住宅の施工実績があるスルガ建設は、下のように書いています。

一般的な住宅の建築費に比べ狭小住宅は面積比で約3割もアップしてしまうことがあるので要注意。
スルガ建設「狭小住宅を建てると実は価格が割高になるって本当?」

スルガ建設は下の写真のような狭小住宅の建築実績も豊富にあります。
スルガ建設の狭小住宅画像キャプチャ元:引用文と同じ

そのため「実際に建ててみて語っていること」ですし、「自社の利益のために狭小住宅を否定している」ということではありません。
マイホームの建設費用は平均3308.2万円です。(2016年・住宅金融支援機構の統計調査より)

ということは、建設費が3割高くなると、単純計算で「1100万円高くなる」ということです。狭小住宅は小さい分総額が安くなるでしょうが、それでも「800万円高くなる」くらいが平均でしょう。

「そこまでして狭小住宅を建てたくない」という人も多いので、狭小地の利用用途は自然と制限されるのです。(物理的には住宅も建てられるけど、実際に建てる人は少ないということです)

「接道義務も満たせない」土地の場合、さらに激安になる

住宅を建てるには「接道義務」を満たす必要があります。「道路に2メートル以上接する」という条件です。

この場合は「駐車場にするしかない」と思うでしょうが「道路に2メートルも接していない」という土地の場合、駐車場にするのはほぼ不可能です。このような土地の活用について「楽待不動産」は下のように書いています。

自動車の駐車場として活用するという手もあるが、コインパーキングは最低でも2台からが一般的なことから、本コラムで取り上げる極小土地ではスペースの確保ができない。
10坪以下の狭小土地で稼ぐ3つの投資法を検証! 一番稼げるのはどれ?(楽待不動産投資新聞)

駐車場にも使えないとなると、選択肢は「バイク置き場・駐輪場・貸し倉庫・自動販売機」となります。何にしても用途が極めて限られているので、このような土地は激安で手に入ります。

バイク置き場や駐輪場も「駐車場」としてカウントするなら、こうした土地が激安で売られている時に買うのはありでしょう。それなら「土地購入から駐車場経営を始める」意味があります。

駐車場が成功した場合「駐車場だけ」に投資するより利益が大きくなる

駐車場は「土地・駐車場部分」で、管理者が異なることがよくあります。オーナーは土地だけ貸し出して、コインパーキングの運営会社が駐車場を経営するというパターンもあるのです。

この場合、それぞれの取り分は下のようになります。

  • オーナー…借地代(土地を貸してあげてる分)
  • 運営会社…駐車場の利益から借地代を引いた全額

どちらが得かはケースによります。確かなことは、駐車場がうまく行っているなら「両方独占した方が得」ということです。

  • オーナーが運営会社に撤退してもらい、自ら駐車場管理もする
  • 逆に、運営会社がオーナーから土地を買い取る

このどちらかですね。ただ、言うまでもなく「後から変更する」のは大変です。そのため、成功する確信があれば、最初から土地も駐車場も自分のものにするため、土地購入から始めるというのはありです。

失敗しても土地の転用が簡単

「とりあえず買いたい土地がある」「でも、使い道は特に決まっていない」という場合は、つなぎとして駐車場にするのはありです。駐車場なら、失敗しても簡単に別の用途に変更できます。

  • 設備・建物がほとんどゼロ
  • 賃貸住宅のように、住民の居住権・賃借権などに配慮しなくていい

この2点が理由です。アパートなどを「とりあえず始めて」失敗したら大変ですが、駐車場は大丈夫なのです。このため「もともと買いたい土地がある」というなら「土地購入から駐車場経営をする」というのもいいでしょう。

(逆に買いたい土地がないなら「失敗しても大丈夫だから」という理由で、わざわざ土地を買って駐車場経営を始める理由はありません)

リスクも知っておこう!土地購入から駐車場を始める2つのデメリット

パーキングのマシンにスマホを当てる男性

駐車場経営を始める時、土地購入からスタートすることにはデメリットもあります。ここでは2つのデメリットについて解説します。

駐車場の利回りは低いので、ローンで買うと利益が出にくい

駐車場経営はもともと「利益を出しにくい」ということで知られています。特に銀行から融資を受けて土地を購入する場合、その利息もあるのでさらに利回りが低くなります。

不動産投資家の石川貴康氏は、駐車場用地をフルローンで買った時の利回りについて、下のように書かれています。

固定資産税・都市計画税のキャッシュアウトを換算すると、(中略)900万円の投資で、ネットキャッシュインが180000円、つまり、2%のROIです。
引用元:地方都市の駅前で駐車場投資! フルローンで購入できたが、儲けはいくら?(楽待不動産投資新聞)

石川さんの場合、日頃から不動産会社の営業マンの方々とつながりがあるので、この件でもいい土地を優先的に紹介されています。それでも「フルローンだと利回り2%」ということです。

一般人ではそこまでいい土地が見つかるかわかりませんし、不動産投資の経験や実力も違いますから「ローンで土地を買うと、利益はほとんど出ない」と思った方がいいでしょう。

一般人のイメージより、駐車場の管理は遥かに手間がかかる

人間の仕事は全てそうなのですが、駐車場の管理も一般の人々が思うよりも遥かに大変です。具体的には下のような仕事・負担があります。

  • 日常の清掃・機材の管理
  • 除草作業
  • 除雪作業(特に寒冷地)
  • 放置ゴミの処分
  • 利用者の事故・盗難被害への対処
  • 侵入して遊ぶ子供・若者への対処
  • 各種クレーム・連絡への対処

これで利回りが高いならいいですが、上にも書いた通り、優良物件を紹介されたプロ投資家の石川氏でも2%の利回りです。石川さんの場合、これらの作業をコインパーキングの運営会社がやっているので、もし自分でやるならもっと利回りが高くなるでしょう。(代わりに負担は増えます)

上記のような仕事を「自分でやるのか」「パーキングの運営会社に任せるのか」は、よく考えましょう。そして、その上で「土地購入をしてまで始めるべきだろうか」と冷静に検討するべきです。

どんな土地がおすすめ?駐車場向きの物件・6つの条件

駐車場と白い乗用車

駐車場経営を土地購入から始める場合、駐車場に適した土地を探すことが大切です。ここでは駐車場経営に向いている土地のポイントを6つまとめます。

車や人の往来が多い

これは鉄則ですが、意外とこの鉄則を満たしていない場所が駐車場になっているケースがあります。海沿いの土地など、特定のシーズンに高い需要がある土地は、普段の往来が少なくてももちろん良いでしょう。

しかし「ほとんど田んぼの中」というような場所でも、しばしば駐車場になっていることがあります。これらは大抵、青空駐車場と呼ばれる「土地に看板を立てただけの駐車場」です。おそらく「特に使い道がない土地を、とりあえず駐車場にした」ということでしょう。

田舎だと固定資産税も安いので、やり方によっては「1人でも月極契約者がいれば赤字でなくなる」という可能性もあります。ただ、基本的にはこのような往来のない場所では駐車場をやらない方がいいでしょう。

「もともと土地がある」なら別ですが、基本的には「人通り・車の交通量が多い土地を買う」のが鉄則だと思ってください。

都市部の中心より、その周辺が有利

賃貸経営の場合、都市部の方が儲かるのが基本です。しかし、駐車場経営は都心部ではあまり儲かりません。理由は下の通りです。

  • 儲かる立地は、完全に抑えられている
  • マンションなどと違い、付加価値を付けられない
  • 都心部は固定資産税が高い

どれも納得できる理由でしょう。一方、都市部の周辺エリアであれば、ある程度チャンスがあります。

  • 良い立地がまだ空いていることがある
  • 固定資産税が中心部よりは安い

このような理由からです。特に神奈川・千葉・埼玉など東京周辺の県は、東京の人口増加に伴って新しいアパート・マンションも建設されています。

その中に「駐車場がない」という物件も一定数あるでしょう。そうした物件を探して、周辺の土地を駐車場にするのがいいかと思います。

関東以外の地域の場合

「中心部の周辺が儲かる」というのは、関東以外のエリアでも同じです。大阪や愛知、新潟などの県でも中心部からやや外れたエリアが狙い目と思ってください。

新潟や北海道などの北国だと、また別の土地勘が必要になります。基本的に自身が住んでいて、土地勘のある場所で経営するのがいいでしょう。(稼働状況も頻繁にチェックできるので、分析もしやすくなります)

半径1km以内に駐車場のないアパート・マンションがある

これは月極駐車場としてのニーズがあります。言うまでもなく、アパートやマンションの住民が、自分の駐車場を欲しがっているからです。

自分がアパート・マンションを建てて経営するところを考えればわかりますが「駐車場もセットで提供する」というのは、意外と難しいものです。そのため、近隣に駐車場がないマンション・アパートは、労力をかけて探せばある程度見つかります。

「新しいアパート・マンションの近く」が狙い目

古いアパート・マンションの場合、もうすでに他の投資家や不動産業者が目をつけて、駐車場を提供していることがあります。そのため、新しく建てられた物件の近くで探す方が、見つかる可能性が高いでしょう。

場合によっては農地を転用することも考え、農地の所有者との交渉も視野に入れるべきです。近くにアパート・マンションがある場合、農地を駐車場に転用できることも多いです。

土地に高低差がない

高低差がないことは、駐車場の土地の条件として非常に重要なことです。「少し斜め」くらいなら問題はありませんが、狭いスペースだと高低差がまったく無いことが条件となります。

(狭くて斜めのコインパーキングに駐車するのは、誰でも不安でしょう)

高低差のある土地は、むしろ住宅用地として適しているので、駐車場で勝負する立地ではないと思ってください。

敷地に接する道路の幅が十分にあり、車の出し入れがしやすい

駐車場の面積が十分になっても、接する道路が狭かったら出し入れはしにくくなります。出し入れのしやすさは駐車場の稼働率に直結することなので、現地で実際に確かめるべきポイントの一つです。

また、広さだけでなく交通量や右左折などの問題で駐車しにくいということがないかも調べましょう。日頃から運転をしている人なら「駐車しやすい場所、しにくい場所」の違いがわかるかと思います。

逆に日頃運転をしていないと気づきにくいので、駐車場経営で土地購入まで考えているのであれば、しばらく車の運転を頻繁にしてみるのがおすすめです。

商業施設が近くにある

これは多くの記事で書かれていることですが、筆者としては「関係ない」と思っています。理由は下の通りです。

  • 郊外の商業施設は、すべて大規模な駐車場を持っている
  • 都心の人気の商店街などは、空きスペースがすでに駐車場になっている
  • 都心の大規模な施設はあるが、駐車場として使えるスペースはすでに埋まっている

ただ、新しくできる商業施設など「稀にチャンスが生まれる」ということはあるでしょう。当記事の後半で紹介しているフィルパークの「駐車場+空中店舗」というのは、そのチャンスを「自分で生み出そう」という発想から生まれたものかと思います。

投資で成功したいなら知っておこう!駐車場経営の関連知識

青い車と白いシャツの男性

土地を購入して駐車場経営をする場合、成功するためには相当な勉強が必要になります。ここでは駐車場投資で成功するために役立つ知識をいくつか紹介します。

「駐車場+空中店舗」という活用方法もあり

フィルパーク画像引用元:フィルパーク公式サイト

東証マザーズ上場企業のフィル・カンパニーでは「駐車場+空中店舗」というスタイル「フィル・パーク」のサービスを提供しています。

画像のように非常にお洒落な商業施設になります。駐車場だと「平面しか使えない」ところを「立体として使う」わけですね。

あえて土地購入までするなら、普通の駐車場を経営するより、このようなスタイルで新たな需要を開拓するのがいいかもしれません。商業施設を自ら作ることで、駐車場の稼働率も高めることができるのがメリットです。

フィルパーク事例

上のように、多くの形態・立地でフィルパークの建物がすでに多数稼働しています。かなり高度な活用方法ではありますが、施設を建てるだけの初期投資ができるオーナーさんは、このような選択肢も考えてみるといいかもしれません。

候補地周辺の競合を把握するには、駐車場検索サイトが便利

NAVITIME画像引用元:NAVITIME「丹荘周辺の駐車場」

駐車場経営に適した土地を探すには「どんな場所ですでに駐車場が経営されているか」を、地図で把握することが重要です。NAVITIMEなどのサイトは使ったことがある人が多いでしょう。

上記の画像は、埼玉県児玉郡神川町にある「JR八高線・丹荘駅」周辺のものです。自身が駐車場用の土地を購入しようと思っている場所で、こうしたサイトで駐車場の分布を調べると、何か立地のヒントが見つかるかもしれません。

実際に駐車場経営が始まったら、自分の駐車場もこうして検索されるということを意識しながら見ると、イメージトレーニングにもなるかと思います。

コインパーキング業者に運営を依頼するメリット・デメリット

「土地を購入した後の駐車場の管理は、運営業者に任せたい」という人も多いでしょう。コインパーキング業者に運営を依頼する場合、下のような内容になります。(内容兼メリットの一覧です)

  • 賃料は定額月払いでもらえる
  • 開業コストは不要
  • 保守・清掃などは何もしなくていい
  • 契約期間は2年
  • その後の解約は、3カ月前の予告で可能

上記は「タイムズ駐車場」の場合です。条件を見ると「土地のオーナーに一切リスク・デメリットはない」と感じますが、この点も検証しましょう。

コインパーキング業者に依頼する場合のデメリット

デメリットを箇条書きにすると下の通りです。

  • 契約が成立するとは限らない(利益が出ないなら彼らもやらない)
  • 業者が稼げるなら、自分でやればもっと稼げる可能性がある
  • 最初の2年間は解約できない(したら違約金がかかる)

主にこの3点です。1は当たり前ですし、2のようなことを言い出すと「最終的に銀行を経営しなければいけない」となります。(実際、イオン・ソニー・楽天などはそれで銀行も始めました)

2のようなことを考え出すと切りがないので、「とりあえず賃料で安定収入を得られるなら良い」と考えるべきでしょう。(タイムズという看板があるから、利用者も安心して使う部分が多いので)

2年間解約できない点に注意

特に重要なのはやはり「2年間解約できない」という点でしょう。これは携帯電話なども同じなので、タイムズの条件が特別厳しいわけではありません。

むしろ、2年間を経過したら3カ月前の予告で簡単に解約できるというメリットの方が大きいと言えるかと思います。

駐車場経営・業者のサービスに関する体験談・口コミ

駐車場経営に関する体験談を調べる時、多くの人が真っ先に目にするのはYahoo!知恵袋などの質問掲示板でしょう。ベストアンサーに選ばれる回答の中には、実際に駐車場経営をしている方の、役立つ体験談もあります。

それらを見ると、やはり「駐車場経営は特殊なケースでなければ、土地購入をしてまで始めるものではない」という意見が、経験者の間では強いようです。しかし、フィルパークの事例のように斬新なアイディアで、その既成概念に逆らうこともできるでしょう。

何にせよ「普通のやり方だと、簡単ではない」ということは覚悟しておく方がいいかと思います。

自己資金でなく、借入金で駐車場の土地購入をするメリット

駐車場の土地購入をする時の資金源について、ほとんどの人は「自己資金がいい」と思っているでしょう。実際、あるならそれがベストです。

  • 利息も発生しない
  • 他で借入が必要になった時に借りやすい
  • 失敗しても借金にならない

このようなメリットがあるからです。一方、逆に「借入金で土地を購入するメリット」もあります。一覧にすると下の通りです。

  • 金融機関との付き合いができる
  • 借り入れができない他の場面で、自己資金を使える

主にこの2点です。間違っても今お金はないけど、一発逆転を狙いたいから借り入れをするというのは辞めましょう。ここまで書いた通り、駐車場経営はそこまで儲かるビジネスではないからです。

「金融機関との付き合い」について

日本では「借金=悪い」というイメージがあるでしょうが、事業性資金の融資を金融機関から受けることは、いいことでもあります。それによって経済が回っていますし、しっかり返済してくれる借り手は、金融機関も信用してさらに大きな融資に応じてくれます。

もちろん、返済できなくなったら彼らの態度も一変するでしょう。ただ、駐車場経営は普通の会社経営者などと違い、収益性が急変するリスクはそれほどありません。「周辺に他の駐車場ができる」というリスクはありますが、それでも他のビジネスよりはローリスクと言えるでしょう。

(代わりにローリターンでもありますが)

希望の土地が見つかったら、一括査定で販売価格を調べよう

希望の土地が見つかったら、一括査定サイトを使うことで「大体いくらくらいで購入できるか」がわかります。通常、一括査定サイトは「売る側」が使うものですが「買う側」でも使えるのです。

買う側でも使える一括査定サイトとしては「イエウール」「すまいValue」などがあります。その他の査定サイトについては、下の記事を参考にしていただけたらと思います。

土地購入の前に不安を解消!駐車場経営のよくある質問

運転しながら笑顔の男性

「土地を購入するのも、駐車場経営も初めて」という方は多いでしょう。ここでは、特に土地購入や駐車場経営が初めての方で、よくある質問や疑問についてまとめます。

駐車場の料金設定はどうするべき?値段の決め方は?

駐車場の料金設定は、基本的にあまり自由がありません。立地以外は「どこでも同じ」だからです。

最寄り駅からの徒歩での時間など、条件が同じ駐車場があれば、とりあえずそこと同じ料金設定にするのがいいでしょう。見つからない場合は他地域で似たような条件の駐車場を探し、そこを参考にするといいかと思います。

コインパーキングの駐車台数は、最低何台から?

1台のコインパーキング画像引用元:エコロシティの時間貸し駐車場経営・6つのポイント「1台から大規模まで」(エコロシティ株式会社)

コインパーキングは最低1台から始められます。上の画像は「エコロシティ株式会社」のものですが、見ての通り「民家の駐車場では?」と思うような場所を、コインパーキングとして有効活用できています。

これを見ると「うちも駐車場1台分空いてるから、駐車場にしようかしら」と思う方もいるでしょう。このレベルの土地が売り出されているかはわかりませんが「すでに持っている」(一部が空いている)という方なら多いかと思います。

そうした方の場合こうして「1台のコインパーキング」を始めるのもいいかと思います。

屋根がある駐車場は、自宅の建ぺい率・容積率に参入される

上記の例のように「自宅の空きスペースで駐車場を経営する」という場合「屋根を付けると自宅の容積率・建ぺい率にカウントされる」というのが注意点です。

自宅部分が容積率などでギリギリでなければいいですが、ギリギリの場合は屋根を付けない駐車場にすることも検討しましょう。

更地を相続する時、駐車場にすると税金が安くなる?

更地を駐車場にしてから相続すると、相続税が50%軽減されます。

  • 砂利・アスファルト・機械式構造物などがあることが条件
  • ロープを貼る・止め石を多くというだけではダメ

上記がポイントとなります。いくら「駐車場」と名乗っていても、ロープや止め石だけなら「いつでもやめることができる」ので、税金対策でやったと見なされるのです。

一方、砂利やアスファルトを敷き詰めるのは、それなりの手間も費用もかかります。このため「事業性がある」と判断され相続税が軽減されるのです。

(個人事業の経費が確定申告で非課税になるのと同じく、事業性のあるものは税金面で優遇されると考えて下さい)

なお、土地の相続については、基本的に税理士や司法書士などの専門家に相談するようにしましょう。付き合いのある不動産屋がいる場合、その業者から紹介してもらうのもいいでしょう。

アスファルトで舗装せず、青空駐車場にするメリットは?

駐車場の中には「アスファルトで舗装していない、更地のまま」の駐車場があります。これを一般的に「青空駐車場」と呼びます。

青空駐車場は「消費税が非課税」となります。あなたが駐車場のオーナーとして、月極の料金を受け取る場合、それに消費税をかけなくていいということです。

消費税が課税になるとどうなるか

たとえば「月1万円」で貸し出すとします。この場合「年間12万円」もらえます。

消費税はもうすぐ10%になるので、わかりやすく10%で計算しましょう。そうすると年間1万2000円、国に取られるわけです。もし「120万円」の利益を上げていたら「12万円取られる」ということです。

消費税は多くの人は「物を買う時高くなるからいやだ」と捉えていますが、それは大したことではないのです。大きいのは「自分が事業者になった時」なのです。「事実上、所得税が10%増えるのに近い」わけですね。

「いや、その分値上げすればいいじゃん」と思うかも知れませんが、値上げしない方が利用者を集めやすいのは確かです。その点、青空駐車場なら消費税がかからないので、安い料金を維持できるのがメリットといえます。

ロープで駐車スペースを区切ると、消費税が課税される

アスファルトで舗装していなくても「ロープで駐車スペースを区切っている」という青空駐車場はよく見ます。これは課税の対象となります。

駐車場として貸す目的が明らかだからです。「更地」なら非課税ですが、「駐車場」なら課税されるんですね。

「青空駐車場にして税金がかからないようにしよう」と思っているオーナーさんは、この点に注意してください。

まとめ

駐車場でスマートフォンを見る女性

駐車場経営は基本的に、土地購入から始めるのは難しいものです。ただ、記事内で紹介した楽待の石川貴康氏の事例のように、土地購入から始めて成功されている事例もあります。

この事例のように「チャンスに恵まれた」「十分な投資の能力・経験がある」という場合は、土地購入から始めて駐車場経営をするのもいいでしょう。