お金がなくても諦めるな!海外留学する時に役立つ奨学金制度&補助金一覧

海外留学に興味があるという人は、多いのではないでしょうか。現地で言葉を学んでみたいと思ったり、言葉以外にも文化を体験したいと思ったり、人によって様々な憧れがあると思います。ですが、留学は1ヶ月の短期留学でも数十万が必要になるなど、決してハードルが低く、誰もができるとは言えません。

だからと言って、せっかく興やりたいことがあるのにお金が原因で諦めなくてはいけないというのは、非常にもったいないことです。そこで、今回はお金が原因で留学を諦めなくてもいい方法の1つとして、奨学金制度について紹介します。

奨学金ってなに?

奨学金ってなに?
広辞苑第六版によると、奨学金は以下の通りに定義されます。

①奨学制度によって貸与または給与される学資金
②学問研究を助成するために与える奨励金

今回の記事では、①について主に紹介します。今回の留学の話で言えば、「留学したいけど、お金がない!」という人に対して、第三者がお金を貸したり、給付したりすることで、留学を支援する制度です。

「お金を貸したり」ということからもわかる通り、奨学金は借金です。「いま留学に行きたいけど、お金がないから諦めなくちゃ」という人の支援はしますが、結局はあとから返済しなくてはいけません。非常に大切なことなので、この後も何回か言いますが、奨学金は魔法の制度ではないのです。

「奨学金」にも様々な種類がある

「奨学金」にも様々な種類がある
「奨学金」と一言でいっても、様々な種類があります。今回は返済金に焦点を当てて、奨学金の種類を分類します。

給付型:返済不要だが、非常に狭き門

一言で言えば、給付型は返済不要なのが最大の特徴です。端的に言うと、お金をタダでくれるということになります。もちろん誰もが借金はしたくないと思うのが当たり前で、給付型の奨学金を受給するには他の多くの応募者との競争に勝たなくてはいけません。

ただし、少し古いですが文科省が2012年6月に発表した『独立行政法人 日本学生支援機構(JASSO) 奨学金貸与事業の概要』によると、大学生向けの奨学金制度を実際に利用した人の中で、給付型奨学金を受給できるのはわずか8.4%。とても狭き門だということは覚悟してください。ちなみにJASSOは日本唯一の学生支援ナショナルセンターで、国の施策と密接に連携しつつ、奨学金貸与事業、留学生支援事業及び学生生活支援事業を総合的に実施する機関です。

給付型奨学金の受給条件として多いのは、家計状況が挙げられます。そもそも、お金が理由で勉強ができない人を支援することが奨学金制度の本来の目的なので、経済的に苦しい人に積極的に給付型奨学金が受給されるのは、ある意味当然と言えるでしょう。

また、学業で非常に優秀な成績を収めることも、給付型奨学金に多く見受けられる条件の一つです。留学目的ではないものの、私の出身大学では、成績がトップレベルの学生に1年間の授業料相当の給付型奨学金を受給する制度があります。私の知り合いでは2人受給者がいましたが、どちらも卒業式で総代としてスピーチするくらい学業成績は優秀でした。

貸与型:奨学金の大半が分類され、返済義務がある

給付型奨学金以外は貸与型奨学金です。前出の『(独)日本学生支援機構(JASSO) 奨学金貸与事業の概要』によれば、大学生向け奨学金の91.6%が貸与型になります。

貸与型は利子の有無やその利率によって、さらに細かく分類されます。学生向けの奨学金だと、在学中と卒業後で返済制度が変わるものもあるので、貸与型の奨学金の需給を検討する場合は、返済条件をよく確認しましょう。

ここからは、細分化される貸与型奨学金について、具体例を挙げて紹介しましょう(※実例ではありません)。貸与型奨学金の種類によっては、100万円以上を返済する必要があるのです。
“大学2年生のAさんが100万円を貸与型奨学金で借り、年20万で5年をかけて返済するとします。有利子型の場合、単利・複利問わず年利5%とします。”

無利子型:借りた金額=返済する金額

貸与型奨学金の中では、一番シンプルな返済制度です。この場合、Aさんは毎年20万を返済し、借りた金額と同じ100万円を返済した時点で完済となります。

有利子型:借りた金額<返済する金額

有利子型になると利子が発生するため、Aさんは総額で100万円以上を返済することになります。また、有利子型の場合は利子が単利か複利かによって、さらに返済金額が変わります。

単利型:返済額は毎年一定金額

単利は元金だけに対する利子のことです。つまり、毎年20万円を返済するAさんの場合、20万にかかる利子が5%になります。単利型の場合、Aさんの完済時点の返済総額は(20万×1.05)×5年=105万で、毎年21万を返済しなくてはなりません。

複利型:雪だるま式に返済額が増える

複利では、(元金×利息)が翌年の元金となり、さらに利子がかけられて返済額が増えます。簡単に言うと、早く返済したほうが利子は少なくて済む制度です。

複利型の場合、Aさんの毎年の返済額は以下のようになります。

1年目:(20万×1.05)=21万円
2年目:(21万×1.05)=22万500円
3年目:(22万500円×1.05)=23万1525円
4年目:(23万1525円×1.05)=24万3101円
5年目:(24万3101円×1.05)=25万5256円
完済時の返済総額=116万382円

完済するときには、借りた金額より16万円も多く返済しなくてはいけません。ちなみにAさんが毎年5万円多く返済する場合、つまり100万を毎年25万返済して4年で完済する場合は、返済総額が113万1407円になります。毎年の返済は5万円多くなっても、結果的には約3万円安く済ませることができるのです。複利型の怖さがお分かりいただけるでしょうか。

複合型:在学中は無利子型、卒業後は有利子型

正式な分類ではありませんが、無利子型と有利子型が合わさった複合型もあるので紹介します。これは学生を対象にした奨学金に見られ、在学中は無利子型で卒業後に有利子型に切り替わるというものです。

Aさんの場合だと、大学2年生で奨学金を受給していたので、大学2年~4年の3年間は無利子型になります。この時点での返済総額は20万×3年=60万円。大学卒業後は単利型の場合、(20万×1.05)×2年=42万の返済になり、完済時の返済総額は102万円です。

複利型の場合、(20万×1.05)+(20万×1.05)×1.05=43万500円の返済となり、完済時の返済総額は103万500です。複利型の紹介で例に挙げたのと同様に、Aさんが毎年25万を返済して4年で完済すると、利子がつくのは最後の1年だけで、返済総額は101万2500円になります。

100万円を受給した場合・まとめ

奨学金制度を、Aさんの例でまとめました。同じ100万円でも給付型か貸与型か、有利子型か無利子型かによって、ここまでの差があるのです。

  • 給付型:100万円受給、0円返済→+100万円
  • 無利子型:100万円受給、100万円返済→±ゼロ
  • 単利型:100万円受給、105万円返済→-5万円
  • 複利型:100万円受給、116万382万円返済→-16万382円

奨学金受給・返済の流れ

奨学金受給・返済の流れ
奨学金と一言で括っても、個人や団体が支援してくれたり、国が支援してくれたりと、支援元によって応募の流れも変わります。学生の場合は学校を通じて申し込みをする必要がある物もあれば、個人で申し込み手続きをしなければいけないものまで様々です。

今回は、前出の『(独)日本学生支援機構(JASSO) 奨学金貸与事業の概要』に掲載されている、JASSOが支援する奨学金を例にして、奨学金を受給するまで、また返済するまでの流れを紹介しましょう。JASSOは大学生が受給する奨学金総額の87.6%を支給している機関です。この例では、学校を介して申し込みを行う場合を紹介しています。

奨学金受給までの流れ

  1. 学生が学校に奨学金の受給を申し込む
  2. 学校が学生を選別し、学内選考を通過した学生をJASSOに推薦する
  3. JASSOが奨学金受給を決定した学生に対し、奨学金を受給する

奨学金完済までの流れ

給付型奨学金の場合は返済する必要がないため、この流れはありません。

  1. 受給者は奨学金をJASSOに返済する(有利子型の場合は利子も)

海外留学に向けた奨学金制度一覧

海外留学に向けた奨学金制度一覧
ここでは、奨学金制度を一覧にして紹介します。中高生向けから社会人が応募できるもの、芸術系や医療系まで、様々な奨学金を網羅しました。また、JASSOの公式サイトには学生向けの海外留学金奨学金検索サイトで希望する国や専攻分野から奨学金を検索することができます。

今回紹介している情報は、2017年10月24日時点で調べられた情報です。最新情報はホームページを調べたり資料を請求したりするなどして、自分の目で確かめるようにしてください。

公的機関の奨学金

まずは、省庁などの公的機関が支援団体となっている奨学金を紹介します。

トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム(給付型)

トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム
まずは、2014年に開始した、官民協働の海外留学支援プロジェクト、トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラムです。2014年から2020年の7年間で1万人の高校生・大学生を海外へ送り出すプロジェクトです。

高校生コースを含めて4コースあり、それぞれのコースによって奨学金の受給条件や受給額も変わります。単純計算で年間1000人以上がこの奨学金を受給しているため、非常に開かれた奨学金制度だと言えるでしょう。

JAPAN-IMFスカラシップ・プログラム(JISP)(給付型)

JAPAN-IMFスカラシップ・プログラム(JISP)
JISPとは、日本人奨学生が海外の大学でマクロ経済学の博士号取得と、IMF(国際通貨基金)で応用マクロ経済エコノミストとして働くことを支援することを目的とした奨学金制度です。JISPでは、大学院でのマクロ経済学の勉強に必要な2年間の経費が受給できます。その中には、学費全額、医療保険、特定の旅費、月々の生活手当て及び年間の書籍購入手当などが含まれます。

日本/世界銀行 共同大学院奨学金制度(給付型)

日本/世界銀行 共同大学院奨学金制度
日本/世界銀行 共同大学院奨学金制度は、将来的に国際開発機関に就職することを目標とした実務経験を持つ日本人を対象にした奨学金制度です。大学院在学中の学費、生活費、航空券代及び医療保険代を受給することができます(最大2年間)。

受給条件は直近3年以上の実務経験のほか、現在開発関連分野を専攻として日本国外の大学院から入学許可を受けている、もしくはすでに在籍していることなどが挙げられます。

地方自治体の奨学金

次は、都道府県などの地方自治体が支援団体となる奨学金を紹介します。高校卒業後は地元を離れて進学をする人も多いことから、保護者がその自治体に住んでいることを条件にする奨学金が多いのが特徴です。

また、地方自治体そのものが支援団体ではなくても、地方自治体からの公認を得ている財団による奨学金制度もこちらで紹介しています。

海外留学奨学金・東京都府中市(貸与型)

府中市
東京都府中市の海外留学奨学金は、保護者が市内に6ヶ月以上住んでいることなどを条件に、最大150万円の奨学金を受給できる制度です。連帯保証人を立てる必要があるものの、応募の所得上限がなく、無利子型であるのも大きな魅力です。

また、府中市には最大50万円を受給できる海外ホームステイ奨学金もあります。ホームステイ期間は2ヶ月を上限としているので、短期留学を検討している方はそちらを確認するといいかもしれません。

埼玉発世界行き奨学金・埼玉県(給付型)

埼玉発未来行
埼玉発世界行き奨学金は、今年から応募を始めた新しい奨学金です。高校生コースを含む3コースで、給付額は20万円~100万円です。

大学生海外留学奨学金・群馬県(給付型)

ぐんま
大学生海外留学奨学金は、群馬県教育委員会の認可を受けて設立された公益財団法人ぐんま赤尾奨学財団による奨学金制度です。60万円の一般留学部門と30万円の研修部門があり、いずれも群馬県内の大学または短大に通う生徒であることが応募条件になっています。

三重県私費海外留学生奨学金・三重県(給付型)

三重県国際交流財団
公益法人三重県国際交流財団による三重県私費海外留学奨学金では、留学先の学校の年間授業料相当額を受給することができます(※ただし、120万円の上限あり)。

松本・土井アイリン海外留学助成金・兵庫県宝塚市(給付型)

宝塚市
松本・土井アイリン海外留学助成金は、26歳未満かつ申請日時点で3年以上兵庫県宝塚市に住んでいる人が対象の助成金制度です。学歴や現在学生であることが募集条件になく、高卒や社会人でも応募することができます。

ただし、募集条件には既に1年以上の留学が決まっていることが挙げられていて、申請時に学校名・留学期間が明記された留学許可書等の写しの提出が義務付けられているため、早めの準備が必要になります。

淀江町青少年ゆめ基金活用事業・鳥取県米子市

米子市
淀江町青少年ゆめ基金活用事業の応募条件に「米子市淀江町に住んでいて、淀江小学校および淀江中学校を卒業していること」がある時点で、かなりの狭き門といえます。ですが、学費と渡航費で最大200万円という金額はかなり魅力的です。

米子市のホームページに掲載されている情報がかなり少ないため、もし条件をクリアしていて応募を考える方がいれば、一度市役所に問い合わせてみてください。

ヒロシマスカラップ・広島県(給付型)

広島県
ヒロシマスカラップは広島県出身者または在住者に向けた芸術分野に特化した奨学金制度です。年間支給額は36万円で最大2年間の受給が可能です。

ヒロシマスカラップには2種類の奨学金があり、音楽分野に特化した中村音楽奨学金と、音楽以外の分野を対象にした海外留学奨学金にわかれています。過去の最年少受給者は14歳と、若き才能を支援したいという財団側の気持ちが見て取れます。

海外留学奨学金の受給実績がある芸術分野としては、写真、ダンス、彫刻、舞踏、バレエ、木工、建築デザイン、陶芸、日本画、舞台照明、油彩、プロダクトデザイン、環境芸術、ファインアート、舞台演出、絵画、アート、景観設計、油絵があります。

中村音楽奨学金の受給実績がある音楽分野としては、フルート、ピアノ、バイオリン、トランペット、サックス、声楽、チェロ、オーボエ、篳篥、ギター、パイプオルガン、指揮、クラリネット、作曲、マリンバ、箏曲、ジャズドラム、マンドリン、オルガン、音楽学、ホルンがあります。

福岡県アンビシャス外国留学奨学金・福岡県(給付型)

福岡県
福岡県アンビシャス外国留学奨学金は、20歳未満の高校生または高卒資格を持つ人を対象にした奨学金です。200万円を上限とした、年間授業料相当額が受給できます。

佐賀県中学生・高校生海外留学等助成事業・佐賀県(給付型)

佐賀県
佐賀県中学生・高校生海外留学等助成事業は、中学生と高校生を対象にした奨学金制度です。

3ヶ月以上留学する高校生を対象に上限50万円を支給する留学部門と、3か月未満で留学する中学生・高校生を対象に10万円を支給する海外研修部門があります。

民間団体の奨学金

次に、民間団体の奨学金を紹介します。民間の奨学金は特定の国や地域、教育機関への留学に限定していたり、専門的な研究テーマや学術研究をしたい人をターゲットに絞った支援活動を行っているのが特徴です。

小山八郎記念奨学制度(給付型)

小山八郎
小山八郎記念奨学制度は、アメリカで名門州立大学の一つに数えられるイリノイ大学教養学部で1年間の授業料免除が受けられる奨学金制度です。イリノイ大学と言えば、"Why Japanese people!? "のネタでおなじみの芸人・厚切りジェイソンさんの母校としても知られています。

1年間の授業料が約300万円と、自費で行くには授業料を貯めるだけでも精一杯になります。ですが、教養学部では文理を問わず受給者の興味に合った学問を学ぶことができるので、とてもお得かつ魅力的です。

海外留学を目指す日本人学生の減少やイリノイ州の大学に対する予算削減などにより、2018年度は残念ながら募集停止が決定しています。

日本人大学院生奨学金(給付型)

日本人大学院生奨学金は経団連国際教育交流財団の奨学金制度で、年間350万円を一律受給することができます。
日本人大学院生奨学金
毎年、経団連国際教育交流財団奨学生と東京倶楽部奨学生を各1名が選出されます。東京倶楽部奨学生は留学先をイギリスに限定していますが、経団連国際教育交流財団奨学生は留学先を問いません。

皇太子明仁親王奨学金(給付型)

皇太子明仁親王奨学金
皇太子明仁親王奨学金は、現・今上天皇のご成婚とハワイ訪問を記念して創設され、2年間のハワイ大学留学における学費と生活費および渡航費用の援助を受けることができます。

天皇陛下の名前を冠していることもあり、経団連はこの奨学金も支援しています。応募資格があるのは大学院生(修士・博士)のみです。

Kiyo Sakaguchi奨学金(給付型)

Kiyo Sakaguchi奨学金
Kiyo Sakaguchi奨学金では、アメリカの大学および大学院で数学を学びたくても、経済的理由で困難な学生を支援します。年間最大300万円の授業料を最大4年間受給できます。

短期派遣留学奨学金

公益財団法人佐藤陽国際奨学財団
短期派遣留学奨学金は公益財団法人佐藤陽国際奨学財団による奨学金制度で、対象の国の大学に交換留学を希望する学生が協定派遣留学の対象です。

受給額は月額8万円(シンガポールの場合、月額12万円)です。受給条件として、この財団と派遣推薦協定を結んだ、派遣協定大学からの推薦が必須条件になります。また、同財団ではダブル・ディグリー・プログラム派遣留学奨学金もあります。

ちなみに、派遣協定大学は以下の23大学です(50音順)。

桜美林大学、大阪大学、お茶の水女子大学、金沢大学、京都大学、慶應義塾大学、埼玉大学、創価大学、千葉大学、筑波大学、東京大学、東京外国語大学、東京工業大学、東京農工大学、同志社大学、広島大学、法政大学、北海道大学、横浜市立大学、立教大学、立命館アジア太平洋大学、琉球大学、早稲田大学

グルー・バンクロフト基金(給付型)

グルー・バンクロフト基金
グルー・バンクロフト基金では、日本の高校卒業生に奨学金を支給し、4 年間アメリカ各地にある一流のリベラルアーツ・カレッジを中心に、アメリカの大学への進学支援をしています。

特徴は4年間の支援が前提であることと、応募時点で高校3年生またはその1学年上の高卒者に応募者を限定していることです。

公益財団法人中島記念国際交流財団(給付型)

公益財団法人中島記念国際交流財団
公益財団法人中島記念国際交流財団では、情報科学、生命科学、経営科学の修士号・博士号取得を目指す30歳以下の人を対象に、奨学金の給付を行っています。

月額20万円、往路渡航費を含む支度金50万円、復路渡航費、授業料(最初の2年間に限り、年300万円以内)の受給が可能です。

CWAJ海外留学大学院女子奨学金 (SA program)(給付型)

CWAJ
SA program は英語圏の大学院および研究機関での勉強を希望する女性に向けた奨学金で、300万円が支給されます。

また、聴覚障害者で海外の大学や大学院を目指す人向けの奨学金・CWAJ視覚障害学生海外留学奨学金 (SVI-SA program)もあります。こちらも支給額は300万円で、男性も応募可能です。

フルブライト奨学金(給付型)

フルブライト
フルブライト奨学金はアメリカと諸外国との相互理解を目的とする人物交流事業を目的とした奨学金です。

大学院留学プログラム、大学院博士論文研究プログラム、研究員プログラム、ジャーナリストプログラムの4つのプログラムで2018年度は募集をしています。

給付内容や給付金額は奨学金プログラム、留学先等により異なります。また、学位取得を目的とできるのは大学院留学プログラムのみで、ジャーナリストプログラムの応募条件には日本国内の報道機関での5年以上の勤続経験が必須になるなど、応募条件やプログラムの内容もしっかり確認してください。

企業系の奨学金

企業の創設者や企業自体が母体となる公益財団法人が支援してくれる奨学金もあります。

吉田育英会 日本人派遣留学プログラム(給付型)

吉田
吉田育英会 日本人派遣留学プログラムは、ファスナーでおなじみのYKKグループの創業者である吉田忠雄の名前を冠した、公益財団法人吉田育英会による奨学金です。

最大2年間で、学費250万円と生活費月20万円が支給されます。また、経済的基準はなく、年齢も35歳未満を対象としているためポスドクはもちろん、学費が高額になりがちな海外での医学系専門職学位を目指す人も対象です(ただし、この場合は日本で医師免許を持つ人に限ります)。

松下幸之助国際スカラシップ(給付型)

松下幸之助国際スカラシップ
松下幸之助国際スカラシップは、現パナソニック創業者の松下幸之助の名前を冠した松下幸之助記念財団による奨学金制度で、月14万円が給付されます。

奨学金に応募できるのは、アジア、アフリカ、ラテンアメリカ諸国の大学・大学院及び政府研究機関に所属しての調査研究を目的とする学部生、大学院生及びポストドクター(以下:ポスドク。 博士号を取得しながら、非正規の立場で大学に残る研究者)で、年齢も40歳未満と幅広いのが特徴です。

明治安田クオリティオブライフ文化財団(給付型)

明治安田クオリティオブライフ文化財団
明治安田クオリティオブライフ文化財団の奨学金は、海外音楽研修を目指す音大卒業者または大学院生に向けた奨学金です。助成額は原則2年間・年200万円で、声楽と器楽が対象になっています。

スポーツチャレンジ助成事業(給付型)

yamaha
スポーツチャレンジ助成事業は、公益財団法人ヤマハ発動機スポーツ振興財団による奨学金で、スポーツ活動を支援しています。

アスリートを主に支援する体験分野と、スポーツ医科学などの研究者を支援する研究分野に分かれています。体験分野では国際レベルでの競技実績が条件になります。研究分野は大学院博士課程以上が条件となっていて、ポスドクも40歳未満であれば応募可能です。

公益財団法人KDDI財団による助成(給付型)

KDDI
公益財団法人KDDI財団による助成は、2つの分野での助成事業を行っています。1つは大学院生の海外留学を支援する日本人留学生助成、もう一つがアジア・特にミャンマーおよびその周辺国の発展に貢献することを目指し、ビルマ語を現地で習得する大学生を支援する語学留学助成です。

ダスキン障害者リーダー育成海外研修派遣事業(給付型)

ダスキン
ダスキン障害者リーダー育成海外研修派遣事業は、公益財団法人ダスキン愛の輪基金による障害のある人を対象とする海外研修派遣制度です。

個人研修部門とミドルグループ研修部門があり、どちらも上限4万アメリカドルが支給されます。個人研修部門で40歳まで、ミドルグループ研修部門で45歳程度と、他の奨学金に比べて年齢制限が高めに設定されているのも特徴です。

医師外国留学奨学金(給付型)

木沢記念病院
医師外国留学奨学金は、岐阜県美濃加茂市にある木沢記念病院による、医師向けの奨学金です。帰国前後に木沢記念病院で数年間勤務することなどを条件に、年間500万円の奨学金を最大2年受給することができます。

外国の奨学金

ここまででも既に海外財団の奨学金をいくつか紹介しましたが、ここからは外国の公的機関による奨学金制度を紹介します。

DAADの奨学金・ドイツ(給付型)

DAAD
DAADとは、Der Deutsche Akademische Austauschdienst (ドイツ学術交流会)の略称で、ドイツ連邦共和国の大学が共同で設置している機関です。

今回紹介しているリンクのDAADのページだけでも、20種類以上の奨学金が紹介されています。DAADの奨学金は給付型で、なおかつ大学2年生~ポスドク、さらには大学教員と、幅広い層の人が受給可能です。

CHEVENING IN JAPAN

CHEVENING IN JAPAN
CHEVENING IN JAPANは、イギリスで博士号の取得を目指す人のための奨学金制度です。募集要項などは、イギリスの外務省の公式サイトを確認してください。

ヴァニエ・カナダ大学院奨学金

ヴァニエ・カナダ大学院奨学金
ヴァニエ・カナダ大学院奨学金は、社会・人文科学、自然科学・工学、保健、リーダーシップ技術の分野において、大学院で優れた学術的成果をあげている人々を支援する制度です。

スイス政府の奨学金

スイス
スイス政府の奨学金では、修士以上の研究者を対象にした研究奨学金(The research scholarship)と芸術系の奨学金(Art scholarships)による支援を行っています。

フランス政府給費留学生

在日フランス大使館
フランス政府給費留学生は、フランス留学(修士課程、博士課程、ダブルディグリープログラム)およびフランスでの研究を希望する日本人学生を対象とした給付型奨学金です。文系か理系かによって、募集要項も違うため、自分に合ったもので確認しましょう。

ポーランド政府奨学金

ポーランド政府奨学金
ポーランド政府奨学金は、ポーランドで医学分野以外の学問を学びたい人を対象とした奨学金です。4年制大学を卒業していることが条件になっているものの、年齢制限が35歳未満と、緩めなのが特徴です。

フィンランド政府奨学金

フィンランド
フィンランド政府奨学金では、博士号取得または研究を目指す人への支援を行っています。月ごとの支給額は1500ユーロと非常に高額です(※フランス政府給費留学生は最大767ユーロ)。

公益社団法人日本中国友好協会

日本中国友好協会
公益社団法人日本中国友好協会では、中国教育省(日本でいうところの文科省)の受け入れによる公費留学生(中国政府奨学金生)の支援を行っています。最低でも高校卒業資格が必要です。

Fundação Oriente

Fundação Oriente
Fundação Orienteは、ポルトガルの奨学金制度です。短期留学コース、ポルトガル語での語学留学コース、研究者向けコースの3種類があります。短期留学コース以外は1年間単位、最大3年間の留学になります。

海外留学は就活に不利にならない!

海外留学は就活に不利にならない!
最近は「海外留学=就活に不利」という風潮があると耳にすることがあります。実際、今回紹介した小山八郎記念奨学制度は、そのような風潮からくる留学希望者の減少により、奨学金受給者募集を停止してしまいました。

このようなことは、非常にもったいないと思います。海外に行きたいと本気で思うのであれば、周りの声は気にしないで行くべきです。目標を持って海外に行き、それに向かって努力をすれば、就活でも不利になることはありません。

就活で不利になる=6月解禁の採用に間に合わないことだとすれば、今は大手企業も夏採用、秋採用を行うところが増えています。海外留学組や公務員受験組などの優秀な学生の受け皿も用意されていて、不利になるとは言えないでしょう。

むしろ、ボストンキャリアフォーラムなどの海外大学に留学している人向けに、わざわざ大手企業がアメリカやイギリスまで足を運び、リクルート活動をするイベントもあります。

日本では説明会から最終面接まで数か月かかるような、日本有数の人気企業(外資系を含む)でも、運がよければ1~2日で、しかも大学3年生のうちに内定をもらうことだってできます

それに、「グローバル」「オリンピック」「英語」とさんざん言われている中で、英語ができる人は企業にとっても重宝されます。英語圏以外に留学した人はだいたい英語もできる人が多いので、「英語+α」の付加価値があり、さらに重宝されます。

最後に:本気でやりたいことがあるなら奨学金は活用するべき!

お金がなくても諦めるな!海外留学する時に役立つ奨学金制度&補助金一覧
前半にも少しだけ書きましたが、給付型以外の奨学金は借金です。運よく給付型を受給できればいいですが、貸与型奨学金を受給すると、大学卒業と同時に数百万の借金を抱えることになります。そして、それが今の日本で社会問題となっているのです。

ちゃんと返済できない人が増えれば、貸与型奨学金はなくなるでしょう。そうすると、給付型に応募が殺到します。今回紹介した海外留学支援の奨学金はほとんどが給付型でしたが、ただでさえとても多くの希望者が殺到するため、受給は簡単ではありません。

それに、見ず知らずの人に数百万円をポンッとあげるって、なかなか難しいことだと思いませんか?大半の団体では何かしらのリターン(留学レポートなど)を奨学金の受給者に義務付けているので、一応「ギブアンドテイク」は成立しています。

ですが、社会人でも1ヶ月では稼げないような金額をタダでもらう以上、しっかりとした目標を持ち、その実現に向かって行動しなければいけません。もちろん現地でしかできない観光や遊びも大事ですが、最低限の目的は果たしましょう。

本気でやりたいことがあるけどお金が理由でできないのであれば、積極的に活用するべきです。本気で取り組めば、支援してくれる人は現れます。また、あなたの本気の活躍を知ることで、今のあなたと同じように、お金を理由に夢を諦めようとしている人の背中を押すことだってできるかもしれません。