今回ご紹介するのは、熱帯魚の餌です。熱帯魚には様々な魚種があり、餌の種類も大変多いので、どれを選ぶべきかは難しいところです。この記事では初心者でも扱いやすい人工飼料を中心にしつつ、幅広くご紹介していきます。
具体的には、餌の選び方と、おすすめ製品をランキング形式でご紹介していますから、熱帯魚の飼育に初めて挑戦するといった初心者の方は特に参考にしていただきたいと思います。
テトラやヒカリ(メーカー名はキョーリン)といった有名なブランドの製品から、ややマイナーなものまで、使いやすさを重視してご紹介していきますので、自分が飼っている熱帯魚たちが気に入ってくれる餌を是非見つけてください。
【飼っている熱帯魚に合ったものを】熱帯魚の餌の選び方
最初に熱帯魚の餌の選び方についてご説明します。熱帯魚の餌は非常に種類が豊富で、どれを選んだら良いのか分からなくなることも多いと思いますから、是非参考にしてください。
【人工飼料?天然飼料?】餌の種類について
まず餌の大まかな分類について、簡単にご説明します。熱帯魚の餌には、餌となる生き物そのままの生餌、生餌をフリーズドライにしたり冷凍したりした天然飼料、様々な原料を混ぜ合わせて作られた人工飼料があります。
生餌は、赤虫や糸ミミズといった釣りの餌などにも使われているものが多く用いられています。大きめの肉食性の熱帯魚ではコオロギのような昆虫も用います。餌としては扱いが面倒な場合が多く、手軽さに欠けるのが難点です。しかし、自然のままのものだけに、熱帯魚の食い付きはとても良い場合が多いです。
生餌の扱いにくさをなくしたのが、フリーズドライや冷凍の餌です。各メーカーが工夫を凝らして、生餌に近い食感などを再現していて、生餌には劣るものの食い付きが良いことが多い餌です。ちなみに、食い付きが良いことを、嗜好性が高いといった言葉で表現することがあります。要するに、熱帯魚たちが好んでよく食べるという意味です。
そして、熱帯魚の餌として最も一般的なのが人工飼料です。フレーク状やタブレット状、顆粒状に加工されていて、汎用性の高いものから、ある魚種の専用に開発されたものまで様々な種類があります。天然の飼料よりも食い付きは悪い場合がありますが、ビタミンなどの栄養素を添加したり、魚の体調管理や水質の維持に役立つ生菌を配合したものなど、天然の飼料にはない特徴を持たせた製品も開発されています。
ちなみに、これは餌として与えるものではありませんが、水槽に水草を植えておくと、餌が不足したときなどには非常食的に魚が食べることがあります。水草は水槽の中の窒素やリンといった成分を吸収してコケが発生するのを防いでくれるので、熱帯魚の水槽には水草を植えておくと見た目に美しいだけでなく、実益もあります。ただし、水草には肥料を与える必要があったりと管理の手間は増えますから、初心者の方は、水草を植えるのは熱帯魚の世話にある程度慣れてからにすることをおすすめします。
【熱帯魚の特性に合わせて選ぶ】浮上性と沈下性
ここからは、主に人工飼料についての選び方となります。熱帯魚には、魚種に応じて、水槽の中で棲息する好みの深さというものがあります。水槽の上の方、中ほど、底の方といったように棲む場所が異なるので、餌もそれに合わせたものが食べやすくなります。
上の方に住む魚には浮かぶ餌(浮上性の餌)。底に棲む魚には沈む餌(沈下性の餌)が適しています。中層に棲む魚の場合は、最初は浮かんで、それからゆっくりと沈んでいく餌を与えると、沈んでいく途中でついばみます。自分が飼っている熱帯魚の特性に合わせて、餌の沈み方を選んでください。なお、浮上性は浮遊性と表記されることもありますが、同じ意味です。
餌の形状との関係では、フレーク状の餌は多くが浮上性、タブレット状の餌は沈下性です。顆粒状の餌は、最初は浮かんで、水を吸うと徐々に沈んでいくというタイプが多くなります。最終的には、それぞれの製品のパッケージの記載などを参考に、どんな浮かび方をする餌なのかを確認してから購入するようにしてください。
なお、熱帯魚を飼う際には、水質の悪化に気をつける必要があります。熱帯魚のフンなどによって必然的に汚れてしまう分もありますが、食べ残しの餌を放置するのも水質悪化の原因となります。
魚種によっても違うので、単純に何分以内とは言えないのですが、一度に食べきれる量を与えて、無駄に食べ残しが発生しないようにしてください。食べきれなかった餌については、スポイトやピンセットなどを使って取り除くようにすると、水質の悪化を防げます。
【魚の大きさに合わせて】餌の大きさにも注意
餌の大きさにも注意しましょう。熱帯魚にはそれぞれに適した餌のサイズがあります。多少大きめの餌でも、つついて食べる魚もいますが、大き過ぎる餌は一旦口に入れても吐き出してしまう魚もいます。餌を与えた後は、しばらく観察して、ちゃんと食べることができているか見てあげてください。
フレーク状の餌の場合などは、大きすぎる餌は砕いて与えることもできます。特に稚魚を育てるような場合は、最初から細かい顆粒の餌を用意するか、稚魚が食べることができるサイズまで細かくしてから与える必要があります。
【体調管理や環境改善に】餌に添加された栄養素や生菌で選ぶ
熱帯魚の餌の中でも人工飼料の場合は、中心となる原料(動物性や植物性、海藻など様々なものがあります)の他に、ビタミンなどの栄養素が添加されていたり、魚の健康や水槽の環境の維持に役立つ生菌が含まれているものがあります。これらの付加的な要素に注目して餌を選ぶのも一つの方法です。
魚も生き物ですから、健康を維持するためにはビタミンなどの栄養素も必要です。熱帯魚の体色を美しくする、いわゆる色揚げのために必要な成分といったものもあります。これらが含まれている餌を選ぶと、魚の健康や美しさを維持するのに有効です。
また、最近では餌の中に生菌を配合したものも増えています。菌の中には魚の消化吸収の手助けをしてくれたり、腸内環境を整えてくれるものや、フンを分解して水質の悪化を抑えてくれるものなどがあります。これらの生菌についても要チェックです。
【食い付きが悪い場合に特に有効】その魚種の専用餌を使う
熱帯魚の餌には、実はかなり融通性があります。例えば、熱帯魚に金魚用の餌を与えたとしても、大きな健康上の問題が生じることは基本的にありません。ただし、魚種によって好みの餌が違うことは間違いなく、中には生餌を好んで人工飼料には中々馴染んでくれない魚もいます。
こういった食い付きが悪い熱帯魚の対策として有効なのが、その魚種に合わせて開発された専用の餌です。専用に開発された餌は、その魚種が好む原材料を多く使っていたり、餌の形状に工夫がなされていたりして、その魚にとって食べやすくなるように配慮されています。
例えば、肉食性の魚には動物質、草食性の魚には植物質の原材料を多く含めたり、水槽の底に棲む魚には沈下が早いタブレット状に加工したりといったことがなされています。こういった専用餌は、汎用性が高い餌よりも食い付きが良いので、おすすめです。
なお、数種類の魚を混泳させているような場合、専用餌を使ってもよいのか迷うかもしれませんが、先ほども書いたように熱帯魚の餌は融通性が高いので、ある魚種の専用餌を他の魚種が食べても特に問題は生じません。安心して専用餌を使ってください。
【楽で確実】ペットショップで与えていた餌を聞いておく
これは「餌の選び方」の解説としては反則気味ですが、熱帯魚を買ってくるときに、そのペットショップで与えていた餌を聞いておいて、それと同じものを与えると、よく食べてくれます。
熱帯魚というのは魚種にもよりますが、デリケートな生き物で、環境が変わると餌を食べてくれなくなったりします。ペットショップからつれてきて水槽の環境が変わるだけでもストレスになっていますから、普段食べていない餌には警戒心を持ちます。
そこで、ペットショップと同じ餌を使うと、魚に与えるストレスも小さくなり、一石二鳥です。この方法は、自分で餌の選択に悩む必要もありませんし、かなり確実なものなので、おすすめです。
【消費期限があります】餌を買うときは、多めに買い過ぎない
最後に、これは選び方というよりも注意点です。熱帯魚の餌は、多くの製品で内容量の違うものがいくつかラインナップされています。基本的に大容量タイプの方が割安に価格が設定されているので、つい多めの容量の製品を買ってしまいがちです。
コストを抑えたいと思うのは当然ですし、大容量の製品を購入するのは必ずしも悪いことではないのですが、熱帯魚の餌も使い切れずに長く置いておくと劣化が進みます。人が食べるものと同じように、熱帯魚の餌にも消費期限(品質保持期限)が設定されています。容量が多すぎる製品を買って、使い切るまでに消費期限を大幅に超えてしまうといった事態は避けるようにしてください。
ちなみに、餌を保存するときは、直射日光が当たる場所・多湿な場所は避けてください。といっても、日常的に使用する餌を冷蔵庫で保存するのは、頻繁に出し入れすることで結露が発生することがあるので、あまり良くありません。冷蔵庫にしまうのは止めましょう。ただし、長期保存の際に冷蔵庫を使用するのはOKです。
熱帯魚の餌 おすすめ人気製品ランキング!
ここからは、熱帯魚の餌の人気製品をランキング形式でご紹介していきます。自分が飼っている熱帯魚に合った餌を見つけてください。
第20位 ヒカリ ひかりプレミアム メガバイトレッドS
餌の種類 | 人工飼料 |
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餌の形状 | 顆粒状 |
対象魚 | 動物食性・雑食性の海水魚 |
内容量 | 50g(メガバイトMは50g、メガバイトLは180g) |
動物性原料を豊富に配合した海水魚の餌
最初にご紹介するのは、海水魚用の餌です。動物プランクトンなどを豊富に配合した、動物食性・雑食性の魚種に適した餌です。熱帯魚というのは淡水魚のことを指して海水魚を含めない場合も多いので、海水魚用の餌は、この記事の紹介対象からは外れるかもしれませんが、参考までにご紹介しておきます。
この製品は、動物食性・雑食性の海水魚が好む天然原料を豊富に配合した、食いつきが良い餌です。ここでご紹介しているのはメガバイトSですが、粒の大きさが違うメガバイトM、メガバイトLもあります。一般的に熱帯魚用の餌は、パッケージの大きさが違っても内容量が違うだけのものが多いので、注意してください。
なお、同メーカーから植物食性の海水魚向けの餌としては「ひかりプレミアム メガバイトグリーン」という製品も販売されていて、海藻を70%の割合で配合した植物質を好む海水魚向けの「ひかりプレミアム 海藻70」という製品も販売されています。
第19位 イトスイ 3日間フード 熱帯魚用
餌の種類 | 人工飼料 |
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餌の形状 | タブレット〈沈下性〉 |
対象魚 | 熱帯魚全般 |
内容量 | 4個 |
急な外出でも安心の留守用フード
熱帯魚に限らずペットを飼っていると問題になるのが、外出時(外泊時)の餌の問題です。犬猫のような動物と違って、熱帯魚は一時的に他人に預けるというわけにもいきません。自動給餌器を使っている人は問題ありませんが、そういったものを用意していない人にとっては、急な外出の予定が入ると、給餌は重大な問題です。
この製品は名前の通り、3日間は餌をやらなくても大丈夫な留守番用フードです。水槽に沈めておくと、表面が徐々に溶けて餌が表面に出てくる仕組みです。水槽の大きさによって沈める個数を調節します。水質の悪化の問題等がありますから、あまり長い期間を使用するのは個人的にはおすすめしませんが、パッケージ等には10~12日間の使用についても記載があります。
筆者もこのフードを使用した経験があります。そのときは3日くらい留守にしましたが、帰宅後も特に魚たちに異常はありませんでした。イトスイの留守番フードには、他に小型水槽用の粒が小さいものもあります。
第18位 テトラ テトラプランクトン
餌の種類 | 人工飼料 |
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餌の形状 | 小さな顆粒〈沈下性〉 |
対象魚 | ネオンテトラ、カージナルテトラなどの小型熱帯魚 |
内容量 | 112g(他に45gのパッケージあり) |
小さな顆粒がゆっくり沈む小型熱帯魚向けフード
小さめの顆粒で、小型の熱帯魚に適した餌です。パッケージにも「ゆっくり沈んでよく食べる」とあるように、緩やかなスピードで沈下していくタイプです。ただ、レビューの声には「沈むスピードが速い」といったものがあり、筆者が使ってみた際にも「思っていたよりも沈むのが速い」といった印象でした。
与えた餌の内ある程度の量は底までいってしまうので、沈んだエサを食べてくれるコリドラスとかエビとかと一緒に飼っている人には丁度良いかもしれません。といっても、沈下スピードはそれほど大きな不満が残るほどのものではなく、「贅沢を言えば……」といった程度のものです。
また、健康食品などにも利用されている藻の一種である「スピルリナ」が多めに配合されていて、魚の活力を増進、体色も鮮やかにしてくれます。色々な熱帯魚の主食に使える、用途の広いフードです。
第17位 テトラ クリル-E
餌の種類 | フリーズドライ |
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餌の形状 | 天然オキアミのフリーズドライ |
対象魚 | 中型・大型熱帯魚、海水魚 |
内容量 | 100g |
天然オキアミを凍結乾燥した色揚げ・餌付け用餌
天然のオキアミをフリーズドライにした嗜好性の高い餌です。オキアミというと、釣りの餌として釣具店などでも扱われていますが、食いつきがいいからこそ釣りにも使われているわけで、嗜好性が高いというのも納得です。
一般的に熱帯魚の餌は生餌のような自然に近い形のものの方が嗜好性が高いといえるのですが、生餌は扱いが面倒なので、常用するには難しい面があります。しかし、この製品のようなフリーズドライタイプは、風味が大きく損なわれることがないので、高い嗜好性を保っていて、かつ扱いやすく、熱帯魚の飼育にはとても便利です。
たんぱく質や脂質、アスタキサンチンを多く含んでいて、餌付けにも最適ですし、ビタミンEが配合されていて食欲増進・病気への抵抗力強化にも役立ちます。Amazonのカスタマレビューでも星5つが67%と実際に使用している人の評価もとても高い餌です(2018年7月現在)。
第16位 ジュン クリルグラニュールパッファ
餌の種類 | オキアミの乾燥餌 |
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餌の形状 | 小粒の顆粒 |
対象魚 | フグ |
内容量 | 13g |
クリル(オキアミ)を原材料としたフグの専用餌
最近では淡水でも飼えるアベニューパファーが人気ですが、この製品は、アベニューパファーやミドリフグのようなフグを対象とした餌です。フグは、あまり餌付きが良くないとされていて、冷凍赤虫などを使って飼育している人も多いのですが、手間や費用がかかるので、人工飼料に餌付いてくれれば有難いという人は多いと思います。
この製品は、クリル(オキアミ)を原材料にしていて、フグにも餌付きが良い餌です。原料のオキアミには、栄養価の高い頭部や目玉を厳選して使い、小さな魚にも与えやすい小さな顆粒状に加工してあります。
幼魚から成魚まで、また淡水フグから汽水フグ、海に棲息するフグまで幅広く利用することができる製品です。
第15位 ヒカリ ひかりベタ アドバンス
餌の種類 | 人工飼料 |
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餌の形状 | 極小粒 |
対象魚 | ベタ |
内容量 | 5g |
高嗜好性で、3つの善玉菌が入ったアドバンス
大きなヒレが美しく人気の鑑賞魚ベタの専用餌です。ベタはオスの縄張り意識が強く、他の魚と混泳させるのは難しい魚ですが、空気中からも酸素を取り込むことができる特殊な魚であるため、エアレーションが不十分でも棲息できます。このためか比較的初心者でも飼いやすいとされることが多い熱帯魚です。
この製品は名称に「アドバンス」とあることからも分かるように、同社の「ひかりベタ」の進化版です。具体的には、オキアミなどの動物質の原材料の比率を高めることで嗜好性を高めてあること、3つの善玉菌が配合されていることなどが違います。
ベタは人工飼料になじまないこともある魚ですが、嗜好性が高いこの餌ではその心配が小さくなります。また、3つの善玉菌とは、納豆菌・乳酸菌・酵母菌のことで、水の臭いや汚れを抑えてくれます。「ベタが餌を食べてくれない」といったときには、この餌を試してみてください。
第14位 ヒカリ ひかりクレスト プレコ
餌の種類 | 人工飼料 |
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餌の形状 | 円盤型タブレット〈沈下性〉 |
対象魚 | プレコ |
内容量 | 78g(他に15g、300gのパッケージあり) |
人工飼料になじみにくいプレコもよく食べる専用餌
プレコの専用餌として一番人気の製品です。水槽の底に残った他の魚が食べ残した餌や、水槽に生えるコケを食べてくれるプレコは、水槽の掃除屋として飼っている人も多い熱帯魚です。他の魚との混泳もさせやすく、独特の愛嬌があるので、人気のある魚でもあります。
掃除屋とも呼ばれるプレコですが、実際には残り物やコケだけを食べさせていると栄養が不足してしまうので、飼う場合には専用のフードが必要になります。
この製品は、下向きの口に生えた歯で削るようにして餌を食べるプレコに合わせて、沈下性の円盤状の餌になっています。水に溶けにくいのも、ゆっくり時間をかけて餌を食べるプレコの性質に合わせたものです。
種類によっては人工飼料になじみにくいプレコですが、この餌ならその心配も小さくなります。プレコを愛好する全ての人におすすめの製品です。
第13位 テトラ ブラインシュリンプエッグス
餌の種類 | ブラインシュリンプの卵 |
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餌の形状 | ブラインシュリンプの卵 |
対象魚 | 熱帯魚・金魚の稚魚 |
内容量 | 20ml |
ふ化させて与えるブライシュリンプの卵
この製品は他とは少し違って、これそのものは餌ではありません。この製品はブラインシュリンプというプランクトン(小型の甲殻類の一種)の卵です。この卵をふ化させて得られたブライシュリンプが餌になります。ブラインシュリンプは、小型の熱帯魚の餌にもできますが、主に稚魚の餌として利用されます。
この製品は、水温を28度前後にした塩水に入れてエアレーションをすることで、約24時間でふ化します。普通の餌よりもふ化させる分の手間がかかりますが、「稚魚用の餌としては最適」とも言われるものなので、稚魚を飼育する人にとっては、是非利用したい餌となっています。
ブラインシュリンプの卵は、この後7位でご紹介するニチドウのものが評価が高いのですが、この製品はそれよりもかなり価格が安いのが魅力です。餌というのは毎日使う消耗品ですから、可愛い魚たちのためとはいえコストを考えないわけにもいきません。コスパを良くしたいという人におすすめです。
第12位 ヒカリ ひかりクレスト カーニバル
餌の種類 | 人工飼料 |
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餌の形状 | 円柱状(径3.0~3.4mm、長さ11.0~13.0mm)〈浮上性〉 |
対象魚 | 大型肉食魚 |
内容量 | 210g(他に53gのパッケージあり) |
大型肉食魚向けの食いつきの良い餌
アロワナやピラニア、ガーといった大型の肉食魚のための餌です。こういった大型の肉食魚は生餌で飼っている人も多いと思いますが、人工飼料が使えればかなり飼いやすくなります。この製品は、生餌よりも格段に扱いやすいのはもちろん、ビタミンやミネラルが添加されていて生餌よりも栄養バランスがよく、カロチノイドが配合されていて、色揚げ効果もあります。
生餌に慣れた魚の場合、人工飼料は食べてくれないこともありますが、この製品は肉食魚に好まれる餌を徹底的に研究した結果開発されたものなので、試してみる価値はあります。飼い主にとっても魚にとっても、人工飼料には多くのメリットがありますから、一度挑戦してみてはいがかでしょうか。
なお、「ひかりクレスト カーニバル」には、粒のサイズが大きい(径5.0~5.5mm、長さ20~22mm)「ビッグカーニバル」という商品もあります。より大きなサイズの餌を好む魚には、こちらを試してみてください。
第11位 ヒカリ ひかりクレスト コリドラス
餌の種類 | 人工飼料 |
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餌の形状 | ボタン型〈沈下性〉 |
対象魚 | コリドラス |
内容量 | 80g(他に15gのパッケージあり) |
底に沈んで、ゆっくり溶けるコリドラスが食べやすい餌
様々な魚種の専用餌がある「ひかりクレスト」シリーズのコリドラス用餌です。14位のところでプレコの専用餌をご紹介しましたが、コリドラスもプレコと同様に水槽の底の方で「水槽の掃除屋」として活躍してくれる魚です。ただ、プレコとは違って、コケを食べてくれるわけではありませんから、食べ残しの餌を食べてくれる役割が期待される掃除屋ということになります。
もっとも、プレコのところでも書いたように、いくら掃除屋といっても食べ残しだけでは栄養が不足することがままあります。そんなときに役立つのか、この専用餌でコリドラスの食性に合わせて、動物質の原材料が多く使用されています。ちなみにプレコは植物質がメインです。こういった魚種の食性に合わせた原材料が使われているのが、専用餌の良いところです。
コリドラスの餌の食べ方に合わせて、ボタン型の沈下が早い餌になっていて、沈下した後は少しずつ溶けます。ゆっくり時間をかけて餌を食べるコリドラスにピッタリの餌です。Amazonのレビューでは、星5つが70%強と、実際に使用している人の評価も極めて高い製品です(2018年7月現在)。
第10位 ヒカリ ひかりFDビタミンブラインシュリンプ
餌の種類 | フリーズドライ |
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餌の形状 | キューブ状 |
対象魚 | 小型・中型熱帯魚、金魚、川魚、海水魚 |
内容量 | 12g |
ふ化の手間がかからないフリーズドライのブラインシュリンプ
フリーズドライのブラインシュリンプ。13位でご紹介したように、ブラインシュリンプは卵の状態でも販売されていますが、ふ化させる手間が面倒、ふ化させて与える時間がないという人には、フリーズドライのこの製品がおすすめです。ビタミン添加もされて、栄養バランスにも配慮されています。
また、これは餌自体の特徴ではありませんが、容器にも工夫されていて、酸素を通しにくい素材が使われています。餌が酸化しにくいので、保存中に劣化することが少なくなっています。
ふ化させることなく、すぐに使える、とても便利な餌です。しかし、欠点もあるようです。Amazonのレビューなどを見てみると、もともと嗜好性が高いブラインシュリンプにもかかわらず、この製品の食いつきはあまりよくないという声が散見されます。
また、この製品は上の画像のようにキューブ状に加工されているのですが、キューブになっている分、少量を与えたいときなどにはかえって不便に感じることもあるようです。
上記のような欠点もあるようなので、まずは少量で試してみて、魚たちがよく食べるようなら追加で購入するといった買い方をおすすめします。
第9位 ヒカリ UV赤虫
餌の種類 | 冷凍飼料 |
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餌の形状 | キューブ状 |
対象魚 | 金魚、鯉、エンゼルフィッシュなどの中型熱帯魚、グッピーなどの小型熱帯魚 |
内容量 | 100g(24キューブ)×6シート |
病原菌等の心配がない殺菌済み赤虫
UV(紫外線)で殺菌処理された、冷凍の赤虫です。赤虫は魚の食いつきが良い餌ですが、天然のものだけに雑菌の混入などの心配があります。この製品は、紫外線による殺菌の後、栄養価を損なわないように急速冷凍したものです。安心して与えることができます。
また、パッケージは直接手を触れることなく一つ一つのキューブを取り出せるPTP方式なので、手軽に使えて、無駄もありません。ちなみに、ヒカリの冷凍赤虫には、独自に開発したスリーステップ殺菌方式で赤虫の体内までも殺菌処理した「クリーン赤虫」という製品もあります。こちらはビタミン複合体も添加されているので、栄養面にも優れています。
コスパを優先するなら、ここでご紹介している「UV赤虫」、さらに清潔で栄養価に優れた餌をお求めの場合は「クリーン赤虫」をおすすめします。ちなみに、ヒカリというのはブランド名で、メーカー名はキョーリン(株式会社キョーリン)です。通販サイトなどでは、販売元の表記がヒカリとなっていたりキョーリンとなっていたりしますが、同じものと考えて大丈夫です。
なお、ここでご紹介しているのはシート6枚がセットになったものですが、もちろん1枚から購入することができます。6枚セットで買うと、費用面ではかなりお得ですから、日常的にお使いなる方はセットでの購入がおすすめです。
第8位 テトラ テトラディスカス
餌の種類 | 人工飼料 |
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餌の形状 | 顆粒〈沈下性〉 |
対象魚 | ディスカス |
内容量 | 300g(他に75g、150gのパッケージあり) |
熱帯魚の王様ディスカスの専用餌
「熱帯魚の王様」とも呼ばれるディスカスの専用餌です。美しい体色と、これぞ熱帯魚といった感じの円盤状の魚体が魅力的なディスカスですが、飼育が難しく、簡単には飼えない魚です。ディスカスの飼育が難しいといわれることには幾つかの理由があるのですが、餌もその一つです。
ディスカスは一般的に人工飼料には餌付きにくいとされていて、赤虫などの生餌やディスカスハンバーグと呼ばれる餌がよく用いられます。ディスカスハンバーグというのは、牛のハツ(心臓)をミンチにしたものなどを中心にしたペースト状の餌です。
このディスカスハンバーグの欠点としては、食べ残しがあった場合、水がかなり汚れてしまうことがあります。また、ディスカスハンバーグは冷凍のものなども販売されていますが費用がかかり、手作りすることもできますが、この場合は手間がかかります。いずれにしても、ディスカスハンバーグは飼い主にとっては負担が大きな餌といえます。
そこで便利なのが、この製品です。ディスカスが食べやすい緩やかに沈むタイプのフードで、高い嗜好性を持っていますので、人口飼料に餌付きにくいディスカスも餌付けすることが可能です。もっとも、餌付きにくいディスカスですから、生餌に慣れた個体では、他の餌と一緒に少しずつ与えるといった工夫も必要になることがあります。
多少時間はかかるかもしれませんが、この餌を食べてくれるようになると水の汚れも減りますし、ディスカスにとっても良い環境を維持しやすくなりますから、ディスカスのためにもおすすめです。
第7位 ニチドウ ブラインシュリンプ
餌の種類 | ブラインシュリンプの卵 |
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餌の形状 | ブラインシュリンプの卵 |
対象魚 | 稚魚 |
内容量 | 20g |
ふ化率が高いと評判のブラインシュリンプの卵
13位でご紹介したのと同じブラインシュリンプの卵です。使用方法も同様で、塩水でふ化させてから魚に与えます。この製品は、ふ化率が高いことに定評があって、メーカーのサイトでも「80%以上の高い孵化率を誇る」と記載されています。具体的にパーセンテージまで挙げているのはメーカーの自信の表れだと思われます。
Amazonのレビューでも約95%の人が星5つまたは4つの高評価を付けていますから、評判に違わぬ優れた製品であることが分かります(2018年7月現在)。難点は13位の製品よりも価格が高いことですが、ふ化率を重視したい人には、こちらの製品をおすすめします。
なお、メーカーのニチドウでは、ブラインシュリンプの専用のふ化器具「ハッチャー24 Ⅱ」も販売しています。ブラインシュリンプはふ化させるのが少し手間ですが、これを使えばふ化させるのが楽になりますから、こちらも合わせておすすめします。
第6位 ジェックス グッピー元気 繁殖・育成用フード
餌の種類 | 人工飼料 |
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餌の形状 | 小さめのフレーク |
対象魚 | グッピー、プラティなど小型熱帯魚 |
内容量 | 52g |
成魚も稚魚もこれ1本でOKのグッピー用フード
グッピーの繁殖・育成用フードです。グッピーは初心者でも飼いやすい熱帯魚です。そして、初心者でも繁殖させやすいことも大きな特徴です。この製品は、グッピーの繁殖・育成に適した栄養バランスで、成魚にも稚魚にも与えることができます。小さなフレークで稚魚にもそのまま与えられますが、生まれたての稚魚には、手ですり潰したりして、細かくしてから与えるようにすると良いでしょう。
初心者でも繁殖させやすいグッピーですが、「増えすぎる」という悩みをかかえることにもなりやすい熱帯魚です。必要に応じてオスとメスを隔離するといった対策も必要になります。グッピーは確かに飼いやすい熱帯魚ですが、繁殖をさせるとなると必ずしも初心者向けとは言い難い面もあります。
餌の点では、この製品を与えておけば大きな問題は生じないと思いますが、実際に飼育を始める際には、飼い方をよく調べてから始めるようにしてください。
第5位 ヒカリ ネオプロス
餌の種類 | 人工飼料 |
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餌の形状 | フレーク |
対象魚 | 淡水熱帯魚全般 |
内容量 | 150g(他に10g、50gのパッケージあり) |
8つの機能を持った新世代フレーク
ヒカリの新世代フレーク。8つの機能を持った熱帯魚用フレークです。8つの機能というのは、水の汚れをおさえる。ろ材の汚れをおさえる。無着色のため水に色が移らない。嗜好性が高い。消化吸収が良い。腸内細菌のバランスを保つ。水中の悪玉菌の抑制。色揚げ効果の8つです。
ヒカリ独自のひかり菌とGB菌という2つの生菌が添加されていて、上記のような8つの効果をもたらしています。餌の形状はフレークで、最初は浮かび、それから徐々に沈下していきます。浮上性の餌を好む魚にも、沈下性の餌を好む魚にも与えることができる餌です。
水質の悪化やろ材の汚れも防ぐ効果があるので、水槽の手入れのコツがよく分かっていない、熱帯魚の初心者にもおすすめです。なお、この新世代フレークのシリーズには、グッピー用のネオプロスグッピー、金魚用のゴールドプロスもあります。
第4位 ヒカリ ひかりFDビタミンミジンコ
餌の種類 | フリーズドライ |
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餌の形状 | フリーズドライ |
対象魚 | 小型熱帯魚、川魚、金魚、海水魚 |
内容量 | 12g |
小型熱帯魚におすすめ!ミジンコのフリーズドライ
熱帯魚のほか、金魚やメダカの餌としても用いられているタマミジンコをフリーズドライ加工したものです。ミジンコは、生きた状態のものも販売されていますが、この製品は扱いが楽なフリーズドライです。
タマミジンコは、ミジンコの中でも殻が柔らかいので食べやすく、特に稚魚用の餌に適しているとされています。この製品は、このタマミジンコにビタミンを添加していて、栄養バランスにも優れた餌となっています。色揚げ効果もあり、小型熱帯魚の主食としても利用できます。
ヒカリのフリーズドライのシリーズ「ひかりFDビタミン○○」には、10位でご紹介したブラインシュリンプもありますが、レビューの声では、それと比較しても食いつきはかなりいいようです。なお、ヒカリの同シリーズには、この他に赤虫もあります。
第3位 ヒカリ ひかりメダカの天然食
餌の種類 | フリーズドライ |
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餌の形状 | フリーズドライのミミズを細かく加工〈超浮上性〉 |
対象魚 | メダカ |
内容量 | 22g(他に9gのパッケージあり) |
嗜好性が高いミミズのフリーズドライ
この製品は、メダカ用として販売されているものですが、ミミズに高い嗜好性を示す熱帯魚も多いので、メダカ以外を飼育しているときにも重宝します。この製品は、糸ミミズをフリーズドライ加工したもので、それを更に細かく加工してあります。小さな熱帯魚でも食べやすく、とても扱いやすいエサです。
フリーズドライであることのメリットは他にもあって、とても軽く、水によく浮くので、食べ残した分をすくって始末するのがとてもやりやすくなっています。水質が悪化しにくいので、飼育環境を維持しやすくなります。
また、E、C、B群の各種ビタミンが添加されていて、栄養バランスも高くなっています。Amazonのカスタマーレビューを見てみても、「食いつきが良い」という声がかなり多くなっていますから、人工飼料にはなかなかなじんでくれないという魚に試してみるのも良いでしょう。
第2位 ヒカリ ひかりクレスト カラシン
餌の種類 | 人工飼料 |
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餌の形状 | 粒状(0.61~1.01mm) |
対象魚 | カラシンなどの小型熱帯魚 |
内容量 | 80g(他に12gのパッケージあり) |
小型熱帯魚の混泳水槽にピッタリ
製品名からはカラシンの専用餌のように思えるのですが、ネオンテトラとかグラミーといった小型の熱帯魚に広く好まれる餌です。一旦は浮いて、それからゆっくりと沈むように作られているので、魚が食べやすく、水槽の上の方にいる魚にも、下の方にいる魚にも餌が行き渡りやすいという特徴を持っています。これらの特徴から、複数の種類を混泳させている水槽で使いやすい餌になっています。
もちろん栄養バランスにも配慮されていて、色揚げ効果も高い餌です。注意点としては、粒がやや大きめなので、口が小さな魚の場合は上手に食べてくれないことがあります。やわらかな食感の餌なので、つついて食べることもできますが、始めのうちはちゃんと食べているかしっかり観察するようにしてください。
第1位 テトラ テトラミンフレーク
餌の種類 | 人工飼料 |
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餌の形状 | フレーク |
対象魚 | 熱帯魚全般 |
内容量 | 52g(他に20g、200gのパッケージあり) |
熱帯魚用エサの定番商品
熱帯魚の餌の定番商品と呼べるものの一つです。テトラミンには多くのシリーズ商品がありますが、その中でも最も一般的なのがこの製品です。フレークタイプで消化吸収が良く、栄養バランスにも優れています。この製品よりも一つ一つのフレークのサイズが大きい「テトラミン ラージフレーク」という製品もあります。
フレーク状の製品の良い点は、指先で揉むことで簡単に細かく粉砕できるので、稚魚の餌用に細かくするのも容易にできるという点があります。グッピーのような稚魚を産む頻度が高い熱帯魚でも、稚魚用に餌を別に用意しなくても、これ一つでまかなえます。
この製品はパッケージにNewとありますが、従来のテトラミンがリニューアルしたものです。プレバイオティクスの導入で、魚の腸内環境を整えるのに役立つ、より魚を健康に保つことができるフードにパワーアップしています。ちなみに、プレバイオティクスというのは、腸内に住む有益な細菌の増殖を助けることで、健康増進に役立てる食品成分のことをいいます。人間の場合で言えば、オリゴ糖とか一部の食物繊維などがプレバイオティクスの要件を満たす食品成分にあたります。
魚の免疫力や、水槽内の水質の悪化を抑える働きもある万能型のフードです。また、多くのユーザーが使っている定番商品なだけに、「これを使っておけば間違いない」という安心感があります。熱帯魚飼育の初心者や、どの餌を選んでいいか迷っている人には特におすすめです。
まとめ
熱帯魚の餌についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。実際のところ、魚によっては、どんなに評判の良い餌を与えても、なかなか食べてくれないこともあります。少しずつ餌付けを試してみて、どうしても食べてくれないようなら、潔く餌を代えてみるのも一つの方法です。
なかなか餌を食べてくれずに悩んでいるなら、この記事で紹介した餌をいくつか試してみてください。きっと気に入ってくれる餌があると思います。