パクチーのデトックス効果は本当か?栄養成分が魅力的なパクチーについて調べました

体内の有害な物質を外に出すことで、より健康的な体づくりをするのに役立つとされているデトックス。

そんなデトックスにパクチーが効果的だという話題で、パクチーの人気に火がついたことは誰の記憶にも新しいことでしょう。

けれど、中には「パクチーは本当に効果があるのか?」といった疑問や「そもそもデトックスというのは何か?その効果は確かなのか?」という疑問を抱く人も少なくないと思います。

そこで、ここではパクチーが持っている健康効果に焦点を当てつつ、デトックスの効果について紹介していきます。

あなたの健康的な生活にぜひ役立ててください。

パクチーにデトックス効果がある成分が含まれているというのは本当か?

パクチーにデトックス効果がある成分が含まれているというのは本当か?
せり科コエンドロ属に分類され、英語ではコリアンダー、中国語では香菜と呼ばれ、中国パセリと呼ばれることもあるパクチー。

おおざっぱにハーブとして認識している人もいるでしょう。

ベトナム料理やタイ料理で使用されることも多いですが、ブームが訪れるまではあまり日本ではメジャーな野菜として知られてはいませんでした。

そんなパクチーに、体内に蓄積された金類いわゆる重金属類などの排出を促すデトックス効能があるという話で注目が集まり、一時期爆発的にブームになり、いたるところでパクチーが売られ、飲食店のメニューにも並びました。

その頃と比較してブームは落ち着きましたが、今でもデトックス効果や栄養価の高い食材として根強い人気が続いています。

そもそもデトックスとは何か?本当に効果があるのか?

ところで、デトックス効果によって話題になったパクチーですが、デトックス効果とは何か分からず、なんとなく健康に良いと思っている人も少なくないのではないでしょうか?

デトックスとは、解毒という意味で、体の中に蓄積すると有害になってしまう重金属や化学物質、老廃物、活性酸素、ストレス、体脂肪などを除去して、体を健康的な状態にしようという健康法です。

デトックスが話題になったのは厚生労働省の発表がきっかけの一つ

とくにこれがブームになったのは2005年から2006年で、そのきっかけは2003年に厚生労働省によって発表された「妊婦への魚介類等の摂食と水銀に関する注意事項」だとされています。

ちなみに、この注意事項ですが、実はその後改訂されています。
(参考:魚介類に含まれる水銀について

そして、このときのデトックスブームですが、そう長くは続いていません。

その理由は単純で、肝心のエビデンスが薄かったからです。

デトックスが体やその健康に本当に良いのか、その確固たる根拠が見いだされず、人々の興味関心が長く続きませんでした。

とはいえ、体内に蓄積した老廃物が健康に良くないことやストレスの蓄積が健康に害を与えることは誰もが認知していることですし、イメージしやすいもの。

細菌が侵入したら抗生物質を投与しなければならないとイメージを抱くことからも、それは想像できます。

結局のところ、一般的に考えて、良くないものが体の中にあるということは悪とされる傾向が強く、デトックスはブームこそ去ったものの、その後も一定の支持は保っていました。

それから10年程経った現在、デトックスは形を変えてまた注目され始めています。

その理由は、当時見出すことのできなかったエビデンスが、たとえば「食物繊維と腸の関係」「腸内環境の悪化による健康リスク」といった有毒物質の排出とは少し違った形で証明され、その研究が盛んに行われることになったからです。

デトックスは、10年程前のブームのときと比較し、いくらか信ぴょう性を増し、今ブームが再燃し始めています。

パクチーのデトックス効果は科学的に証明されたのか?

デトックス自体の健康効果が証明され始めている中、パクチーのデトックス効果は証明されたのでしょうか?

結論からいうと、パクチーによるデトックス効果は解明されていないというのが実情です。

  • 「骨への鉛蓄積に対する中国パセリの効果」
  • 「臓器中の蓄積アルミニウムの低下作用」
  • 「ニジマスに蓄積したカドミニウムの排出」

これらの研究によって、パクチーに一定の効果があることは認められているのですが、具体的にデトックスとしての効果があるかどうかまでは立証されていません。

パクチーのデトックス効果があるとされる理由と根拠になっている成分

それでは、なぜパクチーにデトックス効果があるという話題が全国的に駆け巡り、今なお一定の支持を受け続けているのでしょうか。

その理由は、パクチーにはキレート作用があるというところからきています。

パクチーはキレート作用を持っている

キレート作用とは何か?

キレート効果ともいわれるこの力は、主に吸収されにくい成分を吸収されやすい形に変えて吸収を促したり、有害な物質を排出しやすい形に変えて排出させたりする力のことです。

たとえば、キレート作用の例としてよくあげられるのが玉ねぎ。

「タマネギの鉄キレート形成黒変活性成分の単離・同定」という論文によれば、玉ねぎを鉄製のカッターで切断したところ、切断面が緑黒化。

これは、玉ねぎの成分にキレートする働きがあるからだということが指摘されています。
(参考;タマネギの鉄キレート形成黒変活性成分の単離・同定

とくに玉ねぎに豊富に含まれているセレニウムには、水銀とカドミウムの排出を促す働きがあり、これが体内に蓄積された毒素を排出するデトックスにつながるという話になっているのです。

ただ、パクチーにこのセレニウムが含まれているかはまだ確認されていません。

しかし、先述した「ニジマスに蓄積したカドミニウムの排出」において、3週間カドミウムが含まれた餌を投与したニジマスにパクチーを与えたところ、カドミウムの蓄積量が減少したことが確認されているため、これを根拠としてキレート作用があるとされています。
(参考:中国パセリCoriandrum sativum添加飼料によるニジマスOncorhynchus mykiss魚体内重金属の制御に関する研究

つまり、デトックス効果の有無は不確かながら、パクチーにはカドミウムという、体内に蓄積されることで有毒となる物質を対外に排出するよう促す力があるので、キレート作用があるという話になっているのです。

デトックス効果にかかわらずパクチーは健康に良い

ここまで読んだ人の中には、パクチーのデトックス効果が不確かということで落胆した人もいるかもしれません。

しかし、パクチーはそもそもデトックス効果がなかったとしても、類まれなほど栄養素を多く含んだ健康食材ともいえる野菜です。

たとえば、年をとればとるほど多くの人が気にするようになるコレステロールや中性脂肪。

専門誌である「Plant Food for Human Nutrition」に掲載された研究によれば、パクチーにはコリアンドリンという化学物質が含まれており、その働きによって代謝を促進することで、それらの体にとって良くないとされるものを減らす効果が確認されています。

また、それだけではなく、パクチーに含まれるβカロテンやビタミンC、ケンフェロール、ケラチンといった栄養素には、抗酸化作用があり、シワや肌の老化防止の効果が高いことが知られています。

パクチーには健康的な体づくりに役立つ成分や美容に役立つ栄養素が多く含まれているのです。

パクチーのデトックス効果よりも注目したい大きな美容効果!


先述したように、パクチーには美容効果が期待できます。

このように解毒力に着目した場合のデトックスに関しては不透明ですが、美容効果が高いことについては間違いありません。

ここからは、パクチーによって期待できる健康効果や美容効果に着目し、なぜそれだけ素晴らしい効果があるのかを紹介していきます。

パクチーは豊富な栄養を持っている健康食材

デトックスばかりが注目されてきたパクチーですが、その真価は健康や美容に対する効果の高さにこそあるといえるでしょう。

その効果の高さは、パクチーの栄養成分量から見てとることができます。

米国農務省国立栄養データベースによれば、パクチー100gに含まれている成分には、ビタミンAやビタミンB、ビタミンKなど様々な栄養成分が見当たりますが、その中でもとくに目立つのは、以下のものです。

  • カロテン3930㎍
  • ビタミンC27mg
  • ビタミンE2.50mg

これの栄養素は、「肌のハリやツヤを高める美容効果」「老化防止を促し若々しさを保つ効果」があることで知られています。

それだけじゃありません。

カメムシに似たにおいともいわれる独特の香りを持つパクチーですが、実はそのにおいにも「ストレスやホルモンバランスを調整する効果」があるとされています。

これらの効果は、美容を気にする人にとってはもちろん、ふだんストレスの多い生活で体調を崩しがちな人にとっても役立つ効果といえるでしょう。

パクチーで肌にハリやツヤを与える!豊富なビタミンC

一般的に、30歳~49歳の男女ともに100mgの摂取が推奨されているビタミンCですが、パクチー100gを食べることで、そのおよそ25%を摂取することが可能になります。

ビタミンCには酸化力を持った物質に対抗できる酸化防止作用があることが知られており、摂取した食物が体内でエネルギーに変わる際に形成される化合物である、フリーラジカルによるダメージから体を守ってくれるだけでなく、大気汚染や紫外線からも守ってくれます。

また、人体が何かしらの傷を負ったとき、その治癒にタンパク質の一つであるコラーゲンが必要になるのですが、ビタミンCはコラーゲンを作る上で必須ともいえる栄養素。

レモンなどを代表として、疲労回復にも役立つとされていることは有名でしょう。

コラーゲンはアミノ酸ヒドロキシリシンとヒドロキシプロリンが酵素反応し、水溶化されることで作られるのですが、ビタミンCには、この酵素を補う補酵素としての役割があります。

ビタミンCの活躍によってコラーゲンが生成されやすくなるため、皮膚は健康に保たれるため、結果的にハリやツヤのある健康的で美しい肌が保たれることになるのです。

それだけじゃありません。

ビタミンCには抗酸化作用があり、活性酸素から肌を守ることで、シミや肌の著しい老化を防ぐことにも寄与するのです。

この他、病気から体を守るための免疫系の活動が適切なものになるための支援もするなど、人体になくてはならない栄養素といえるでしょう。

豆知識ですが、店頭などに並んでいる加工品において、このビタミンCの代わりにL-アスコルビン酸という食品添加物が用いられることがあるのですが、これがビタミンCとして栄養強化を目的として利用されるとき、商品の表示にこれを記載することが免除されます。

そのため、加工品を摂取することで、知らず知らずの内にビタミンCを摂取しているということもあるのです。。

パクチーで老化防止!ビタミンEとβカロテン

肌の老化を防ぐのは、ビタミンCだけではありません。

ビタミンEやβカロテンという栄養素も、老化防止に大きな役割を果たします。

ビタミンE

ビタミンC同様に抗酸化作用があり、酸化防止に役立つビタミン。

免疫機能を高める働きがあり、体内に侵入する細菌やウイルスといった有害なものを撃退するのに役立ちます。

また、血管を拡張する力があるため、血管内で血液が凝固し、血行の妨げになるのを防ぐだけでなく、身体の細胞同士が連携して何らかの働きをする際に、重要な役割を果たすことでも知られている、重要なビタミンです。

抗酸化作用があることから、体内の細胞膜の酸化によって進んでしまう老化を防ぐだけでなく、血液中のLDLコレステロールが酸化することによる動脈硬化を予防し、先述したように血行の妨げとなる要素を減らす働きがあります。

肌の老化防止に役立つのはもちろんですが、生活習慣病に関連する疾患を予防する効果が期待されている栄養素でもあるため、健康維持にとってもかかせないものです。

βカロテン

強い抗酸化作用があることで知られるカロテノイド。

その中で、カロテン類とキサントフィル類に分かれたものの内、前者の代表的な栄養素としてリコピンと並んで有名なのが、このβカロテンです。

活性酸素の発生を抑制し、取り除く働きを持っていることから、メラニンが活性酸素からダメージを受けるのを防ぎ、シミの発生を抑えたり、肌のみずみずしさを奪われ、ハリが失われたりするのを防ぐ効果があります。

また、活性酸素は過酸化脂質を創り出し、動脈硬化を引き起こす原因にもなることから、これを予防するのにも役立つといえるでしょう。

紫外線などによって体内に強力な活性酸素が生まれることで、皮膚がんが発生するとされていますが、βカロテンの働きによってその予防を行うことも可能です。

ストレスやホルモンバランスを整えられるパクチーの香り成分!

独特なにおいを放つことで知られるパクチーですが、先述したようにそのにおいには健康に役立つ素晴らしい成分が含まれています。

ここからは、パクチーの香りにどのような成分が含まれているのか、健康にどう寄与するのかを紹介していきましょう。

リナロール

鎮静作用があり、気持ちを穏やかにしたいときに効果を発揮するリナロール。

精油に含まれていることの多い芳香成分であり、モノテルペンアルコール類に分類されている成分です。

その作用は非常に多岐に渡っており、先述した気持ちを穏やかにする鎮静作用や免疫力を高める効果の他に、抗不安作用、血圧降下作用、抗菌作用、抗真菌作用、抗ウイルス作用などがあります。

これだけでなく、食欲増進につながる、交感神経の活性化による唾液の分泌を促す作用があることも分かっており、全体的に体の内側から健康を増進する力が強いことが分かることでしょう。

また、最近の研究で、リナロールに放射線防護効果があることが明らかになっています。

これは岡山大学の研究によるもので、マウスリンパ種細胞に致死的なX線を照射したとき、リナロール処理を行った細胞について、その生存に影響が及ばなかったことで、その効果が立証されました。
(参考:ラベンダーやパクチーに含まれる精油成分に 放射線防護効果があることを解明

しかも、放射線によって核DNAの損傷も防護されることが分かっているのです。

このリナロールはラベンダーやアロマオイルなどにも含まれるものですが、パクチーを食べることでもこの効果を得ることができるといえるでしょう。

ゲラニオール

バラに含まれていることで知られているゲラニオール。

その効用として、抗菌作用、抗カビ作用、保湿、皮膚の弾力の回復といった美容効果が知られています。

誰でもバラ風呂が美容に良いという話を聞いたことがあるのではないでしょうか?

それはこれらの効果によるものといえます。

たとえばブルガリアでは、古くから民間薬として住民に親しまれており、多くの人がその効果を体感しています。

カメムシのにおいともいわれるパクチーの香りにそういった成分が含まれているとは、中々想像しにくいかもしれません。

しかし、パクチーの香りにこの成分が含まれていることは明らかになっています。

ゲラニオールは、女性ホルモンとして知られれるエストロゲンの分泌を促す作用もあり、自律神経の調整や脂質代謝を促すのはもちろん、妊娠や出産、月経などにも影響を及ぼすのです。

この他、ゲラニオールには、防虫作用や収れん作用、抗うつ作用があるとされており、とくに蚊が苦手とする香りであることが分かっています。

パクチーのデトックス効果や美容効果を体感するためのおススメメニューとそのレシピ

パクチーのデトックス効果や美容効果を体感するためのおススメメニューとそのレシピ
パクチーによるデトックス効果の実態や健康効果、美容効果について、ここまでで様々な良い点があることが分かったことでしょう。

しかし、パクチーがどれだけ良いものだと分かっても、独特な香りを持つパクチーを食べるのには抵抗があるという人は少なくないかもしれません。

そこで、ここではパクチーを摂取する上で、その健康効果や美容効果を確かに得られつつ、なるべく食べやすい形でパクチーを摂取できるメニューを紹介します。

ぜひ参考にしてください。

食欲不振の朝食に食べたいパクチーのスムージー

朝起きてすぐは食欲がわかない。

朝食は、あまり量を食べず、それでいて空腹感が出ないようにしたい。

そういったときにお勧めなのがスムージーです。

スムージーは材料をミキサーにかけるだけで作れるので、忙しい朝でも作りやすく、ジュースなどと比較して口に含んだあとで若干重さを感じることから、お腹にたまった感触が得られ、空腹感を覚えにくくなります。

食材として野菜を中心に作るスムージーをグリーンスムージーと呼びますが、フルーツと合わせて作ることで、野菜嫌いの人でも野菜を摂取しやすくなるのがポイント。

パクチーを摂取する上でも、他のフルーツのにおいや味で抵抗なく摂取できるようになるので、まさにパクチーを摂取するならお勧めのメニューといえます。

作り方は先述したようにミキサーに材料を入れて、スイッチを入れるだけ。

材料はほうれん草などの葉物にパクチー、パイナップルやキウイなどのフルーツ、それに水を適量入れるだけです。

触感を少し残すために、水はあまり入れないようにしましょう。

何度か作りながら、自分にとって味やにおいに抵抗を持たずに済む配合を探っていくと、自分にマッチした朝食メニューを作れるようになるので、休みの日などに調合を探求してみるのも良いかもしれません。

ちなみに、スムージーを作るときに使うミキサーでお勧めの商品を紹介しておきます。

日立 パーソナルブレンダー ブラウン HX-C1000 T

スイッチを押すだけというシンプルな操作でフレッシュジュースや冷製スープ、スムージーなどを作ることができるだけでなく、出来上がったあと、カッターを外して飲み口のついたキャップをつけるだけで、そのまま飲むこともできる優れ物です。

ボトルは2サイズが用意されているため、使う人やその日の状態によって飲む量を調整できるのが嬉しい設計。

保管用の保護キャップがついているため、回転中のブレードに誤ってふれて指をケガするということもありません。

パクチーを使ったデトックスウォーター

「パクチーを食べるのは苦手」

そういう人にお勧めなのは、デトックスウォーターです。

便秘解消や美肌効果、アンチエイジング効果、ダイエット効果など、美容に良いとされ流行したデトックスウォーター。

パクチーを利用してこれを作ることで、パクチーに含まれている多くの栄養成分を摂取しながら美容に良い生活を送ることが可能になります。

グリーンスムージーのデメリットとして、ミキサーが必要になることがあげられますが、デトックスウォーターを作るのにミキサーは必要ありません。

作り方はとても簡単。

ボトルなどの容器に、パクチーとレモングラス、スライスしたキウイやレモン、そしてミネラルウォーターなどの水を入れて、5時間程度冷蔵庫で冷やしておくだけです。

スムージーと異なり、時間がかかるのがネックですが、寝る前に作っておけば、起きたときにはすぐ飲める状態になっています。

多少パクチーの香りはしますが、味はほとんどなく、ただのフルーツ水といった飲み心地です。

これも、自分なりにアレンジを加えることができますので、一度時間があるときに自分の口にあったものが作れるよう調整してみても良いかもしれません。

パクチーのデトックス効果にとらわれず豊富な栄養素を取り入れる食材として使おう

パクチーのデトックス効果にとらわれず豊富な栄養素を取り入れる食材として使おう
パクチーによるデトックス効果がまだ不確かなものだということに驚いた人も多いかもしれません。

しかし、今回紹介したように、パクチーはそもそも健康や美容に対して高い効果を持つ栄養価の高い食材です。

独特のにおいや味があるため、苦手という人も多いかもしれませんが、良薬は口に苦しともいいますし、スムージーなどのように自分で味や香りを調整したメニューで楽しむこともできるので、ぜひ健康のためにもパクチーを食べてみてください。